外資系保険代理店の営業を43歳まで約20年間営んできましたが、あるきっかけで私はファスティング(断食)することがあり、この断食との出会から、これまで営んできた保険代理店の営業をかなぐり捨てて、断食そのものにのめり込んでいきます。
断食道場を建設された大半の方は、断食で難病が癒されたなどの体験を持っておられますが、私自身は何も大病も難病も抱えてはいませんでした。
しかし、何か断食にものすごく魅かれるものがありました。
特に断食は、精神的な効果があることを知り、周囲に鬱病など精神的な病を持つ方も多く、断食で治せるということが大きな要因であったかもしれません。
それからいろんなことがありましたが、断食施設を1995年に豊田市に土地、建物が与えられて、運営を開始しました。
かなり山の中でしたが、約2000坪も敷地にプレハブ住宅を7棟も建て、断食に来られる方をお世話させていただき、今年で断食指導は23年目になりました。
この間、断食の評価は大きく変わりました。
豊田市に来た時、非常に驚いたのは、オウム真理教と結びついて断食=恐怖というのが浸透していたことです。
宗教と断食への恐怖心がサリン事件と重なって、恐怖心が増幅されてしまったわけです。
23年経てもまだ年配の方には、オウム真理教だと思い込まれているのは驚きでした。
これゆえに私たちは、地元から村八分になってしまう状況で、ごみ収集もなく、水道は引いてくれないなど、散々な目に遭いました。
1995年から10年間は酵素ジュース断食が中心の本断食でしたが、2005年からは、半断食が中心となり、5年前から酵素プラス半断食となってきました。
この間、私が健康セミナーを担当し、断食に関する情報を伝えてきましたが、やはり私自身が一番、気になっていたのは、自宅に帰られてからの体重維持や食事管理に大半の方が失敗されておられるという事実でした。
これは私自身が苦い体験を持っていますので、何とか指導者と断食に来られた方とネットでも文章でもお互いに管理していくことができないものか、ずっと考えていました。
断食指導の難しさを23年間、嫌というほど知りました。
それだけに安心な断食施設の運営、生涯にわたって指導できる施設の建設を2年前から模索していましたが、ようやく体験民宿という方法で数名ほどの方をフォローできる断食施設プランに到達し、本年6月に何とか、まずは、高島市安曇川町に第1号店を開設することができました。
23年間で出来なかったことをじっくりと西琵琶湖の体験民宿で実践できたらさいわいです。