ノーベル賞の30%を占めている民族はユダヤ人ですが、ユダヤ人の始まりは数千年前、エジプト帝国の奴隷として酷使されていたヘブル人でした。
その抑圧から導いたのは、80歳になったモーゼでした。
そして祖先アブラハム、イサク、ヤコブの神に導かれて、カナン(現在のパレスチナ)に入るまでの40年間、数百万のヘブル人は、砂漠を行進して、カナンに向かうわけで、当然、食糧もなく、大変、厳しい断食状態に置かれてしまったのです。
カナンには背の高い多くの民族が住んでいましたが、彼らとの戦いでは、断食で鍛えられたユダヤ人(イスラエル)たちは、驚くべき断食パワーを発揮し、様々な戦にも負けたことがなく、確実にカナンに進出し、領土を増やしていきました。
このいきさつは旧約聖書に詳しく書かれています(出エジプト記、ヨシュア記など)。
この歴史的事実を見ても、断食は驚くべき力が発揮されるということがよく分かります。
これはカール・フォイトの提唱した現代栄養学の常識では考えられないことです。
しかし、もう有名人となっておられる鍼灸師、森美智代さんは甲田光雄医師の指導のもとに1日青汁1杯という断食生活を20年以上も続けておられます。
これは現代栄養学では信じられないことです。
彼女の腸内細菌は、普通の人の100倍も存在しているということです。
そして必要な栄養は、この腸内細菌が合成してくれています。
ユダヤ人も40年の間、砂漠でろくな食料がない時に神が与えたというマナを食べたと聖書に書かれています。
これは一種の酵素食、発酵食ではなかったかと思われます。
これで森さんのように腸内細菌が100倍から数百倍もユダヤ人のからだにみなぎっていたのではないかと思います。
ですから自分たちよりはるかに大きい巨人のような民族たちと闘っても負けなかったのです。
しかし、現在の日本はどうでしょうか。
1日3食信仰により、食べ過ぎ症候群で満ち満ちており、空腹になることへの恐怖心があるのではないでしょうか。
断食をしますとファスティング・ハイを体験します。
これはどういうことかといいますと断食で空腹になることを恐怖ではなく、喜びになる不思議な体験をするということなのです。
腸内細菌の活躍の場を広げ、からだを休ませて感謝のこころで喜んで空腹を楽しむようになります。
断食するということは、自分の内臓が1秒たりとも休まず働くすべての臓器への感謝の贈り物であり、自分のからだをいたわることにほかなりません。
テレビ、雑誌にあふれ出るグルメの旅や料理番組を見ていますと食べ過ぎ、飽食、美食のつけはどうなるのかと思ってしまいます。
断食、半断食、少食、粗食へと引き戻さないと東京オリンピックで期待するほどのメタルはとれないかもしれません。
シドニーオリンピックの女子マラソンで金メタルを獲得した高橋直子選手は、断食の力であったことを想起してほしいものです。