ファスティング(断食)施設を経営しているといろんな方が、「断食などすれば、ストレスになるから、そんなのできないよ」と言われます。
お腹がグーグーなればいらつくということを訴えられる方が少なくありません。
しかし私のように長期断食を何度もしていますといつも経験することですが、断食していていらつくことなど一切ないということです。
しかし、いらつくのも分からないことではありません。
お腹が空くという現象とは『何か』というです。
まず人は、なぜ空腹を感じるのかは、ひとえに「血糖」が関係しています。
血糖とは血液中に流れるブドウ糖のことですが、「血糖値」とはその量を示す値だと考えてください。
人間は、血糖値が下がると「お腹がすいた」と感じます。
逆に食事をして血糖値が上がると、脳の視床下部にある満腹中枢が刺激されて「お腹がいっぱいになった」と感じるような仕組みになっています。
しかし、食べ過ぎなどで血糖値が急激に上昇すると、「インスリン」という体内の血糖値を正常に保つ役割をしているホルモンが大量に分泌されて、血液中にたまった血糖を肝臓や筋肉や脂肪組織に取り込ませようと働きます。
その結果、血中のブドウ糖は減り血糖値が下がりすぎてしまうため、またお腹が空いたように感じてしまうのです。
これを繰り返していますとついに「ジェットコースター血糖」という現象が起こります。
これになりますと不眠や肥満、糖尿病に繋がるなどカラダに悪影響を及ぼす危険性があります。
そして遂には低血糖症になります。
これは別名「怒りホルモン」といわれ、空腹時に頂点に達するといわれます。
腹が減ると腹が立つどころか信じられない犯罪につながります。アメリカのジョセフ・ワイドラー博士は、『矯正心理学教本』で犯罪を犯す人々の大半が低血糖の状態にあるということを証言しています。
殺人・サディズム・放火・重大な交通法規違反・手足切断などの残虐行為・暴力的攻撃性などです。
この症状の共通は大食い、早食いで甘いもの好き、ジャンク食品、インスタント食品、加工食品依存し、野菜、果物が大嫌いということです。
日本でもこれまで考えられなかった動機なき通り魔的な犯罪が増えてきましたし、青少年の犯罪も低年齢化・凶悪化していますが、アメリカの研究から見れば、こうした凶悪な犯罪を犯す人の8割は、低血糖症といえます。
そして3食食べなければならないという洗脳教育のおかげで、1食でも抜いたら脅迫概念でいらつくのですから、まずは断食をしてみて、お腹がグーっと鳴った時にどれだけ気持ちがいいのかを体験してもらうしかありません。
絶対に腹が立たなくなります。これは理論では分かりません。
「怒りをおそくする者は勇士にまさり、自分の心を治める者は町を攻め取る者にまさる。」(旧約聖書詩篇16:32)