私たちが提唱する発酵薬膳ファスティング(断食)については、20回ぐらいの分量で書きますので今回はまさに入門編です。
断食後、まず食事は基本的に玄米菜食にしていただきたいのです。
ただし、完璧なマクロビ的な玄米菜食ではなく、あくまでファスティングに合う玄米菜食です。
これも今後、書きますが、東城百合子さんから教わったような、玄米菜食です。
そして副食は、発酵食を中心としたメニューにしていただきたいのです。
そして薬膳の応用です。
ですから当施設の「古民家ファスティング・藤樹の宿」では、マクロビと発酵と薬膳のトリニティ(三位一体)です。
ファスティング後の回復食や日常的な食事は、まさに発酵薬膳ファスティング食の提供であり、それを組み込んだライフプランニングを提案していきます。
中でも発酵食は今後、極めて重要な位置を占めています。
そもそも発酵食はどんなものでしょうか。
発酵とは、微生物の働きにより食品の中のでんぷんやタンパク質が分解されることで、カラダに良い働きのある新しい成分が作りだされることです。
そこから生み出された食品を発酵させたものが発酵食品です。
納豆、醤油、味噌、漬物、鰹節は日本の伝統的な発酵食品ですし、パンやヨーグルト、紅茶、キムチなど世界各国で多様な世界でも伝統的発酵食品があります。
世界共通では、穀物や果物を発酵させて製造される酒です。
酒はアルコールそのものが殺菌作用を持ちますが、同時に精神作用にも多大な影響を与える飲料です。
発酵食品は、その中のでんぷんがブドウ糖に、タンパク質がアミノ酸に分解されることで、発酵食品独特のうま味や甘みが生まれて味に深みが出て、発酵前と比べて、格段に栄養価が増します。
発酵中に微生物(発酵菌)の働きが加わることで、栄養素がカラダで消化・吸収しやすい形に変化します。
この微生物の代謝活動によりビタミンなどの有効成分が加わって、栄養価が高まります。
ですから食品の保存性が高まりますし、腸の善玉菌のバランスを整えて、腸内環境を正常化してくれます。
発酵食品に含まれる乳酸菌は、腸内の善玉菌の活動を促進させて悪玉菌の繁殖を防ぎます。
腸内のバランスが整うことで、カラダの免疫機能が高まったり、便秘の改善に繋がったりします。
そして発酵食は出来上がった発酵食品をスーパーなどで買うのではなく、できる限り手作りにして食べることです。
手作りに勝るものはありません。
とにかくファスティング後は腸内環境をどのように整えるかです。
発酵薬膳を提供し、ファスティング後の健康、体調管理を任せていく施設が近くにあるとよいかと思います。
酵素ジュースなどで自宅において自己流の無茶苦茶な断食を長期に貫徹しないようにお願いします。
断食はいのちがけのことであることを認識してください。