うつ病(鬱病)や躁うつ病(躁鬱病)にかかる人が増えていると言われますが、厚生労働省によって3年ごとの10月に全国の医療施設に対して行われている「患者調査」の結果から「気分障害」(うつ病、躁うつ病、気分変調症等)の総患者数ですが、1996年には43.3万人であった総患者2002年には71.1万人、2014年には、111.6万人と、再び増加し、過去最多を更新したようです。
うつ病・躁うつ病患者の数でストレス社会の程度が測れるとしたら、21世紀に入って別次元のレベルに深化したストレス社会はなおそのまま推移しているようです。
なお、男女別ではうつ病・躁うつ病の場合は男性より女性の方が1.67倍。年齢別には、いずれの年齢層でも女が男を上回っています。
男は40歳代が最も多く、50歳代がこれに続いています。
女は40歳代が最も多いが60歳代、70歳代もけっこう多い。女性の場合は中高年にうつ病・躁うつ病の患者が多い点が男性と異なる点です。
女性患者の方が多いのは、もともと「うつ状態」そのものについて女性の方が男性より陥りやすいことに起因しているようです。
その他、うつ病の知識がなく自覚がない方や自分がうつ病だと認めたくない方などが潜在的に数百万人単位でいます。
そのうつ病にかなり有効なのが断食療法です。あるサイトで「絶食療法が心身症やうつ病、不安障害に効くメカニズム」として次のように書かれていました。
・・・効くメカニズムは完全に解明されてはいないが、(1)絶食という心身に強い負荷を加えることで、神経や内分泌系、免疫機能が再調整されて心身ともに健康になる。(2)娯楽を取り上げられた個室で絶食という極限状態を経験することにより、普段よりも深く自分自身と向き合い、新たな「気づき」を得られることで精神的な症状が改善する。(3)絶食を乗り越えることで達成感や自分自身に対する信頼感が増すことによってメンタルタフネスを手に入れることができる。という3点が有力な仮説として考えられている。・・・
うつ病にファスティング・断食が極めて大きな成果があることは、半世紀前から、ロシア、ドイツ、アメリカの精神医学界で研究し、証明されています。
60年前にはモスクワ第一医科大学のニコラエル医師が精神疾患は断食で治癒することを証明しました。
対象者は、うつ病、統合失調症、恐怖症、強迫性障害の患者8000人で、20日から40日の断食治療を行い、その結果、70%の患者が改善したというのです。
ニコラエル医師は、患者の様々な毒素が排出されたためだと思うと説明しておられます。
また、さらにニコラエル医師が驚いたのは、患者たちの高血圧、関節炎、ぜんそく、皮膚炎も改善したと報告しています。