【コルナロ語録・解説 26】
体質について3つの分類をしてみよう。
まず虚弱で生まれた場合の寿命は確かに短い。
わすか数日からよくても数年にすぎない。
それに対して健康ではあるけども体質的に虚弱な状態に入る者も寿命は
短くて40歳くらいである。
老齢に達する者は稀である。
また第3のグループは、完全な健康体で素晴らし体格を持ち、
老齢になっても病気とは無関係に日々を送る者たちもいる。
ただこの種の人たちは自分の壮健さに過信し、
老境に至って若いときと同じように節度のない生活を続けている。
彼らは若い頃のエネルギーがないのに飲食に注意をすることなく、食事の量も減らすことなく、
むしろ増やす方が多い。
健康もスタミナも低下しているのだから、それを補うために食べなければならないという。
しかし、これは大きな間違いである。
人は老いていくと自然の力やエネルギーを失っていくものだから、
それにともない飲食の量を減らすべきなのだ。
仮にこの理論が正しいとしたら、
大半の方が高齢に達して非常に元気であるはずだが、現実には病人が大半である。
だが私の生き方が正しいかは明らかである。
私のような実例が目の前にあるにも関わらず、意志の弱さから、
あるいは食べたい一心で、これまで食事の流儀を続けている人たちがいる。
彼らがもし適当な時期に私のような厳格な食事を身に着けていたならば、
彼らこそ私以上に壮健で快活で100歳、いや120歳まで生きることができるであろう。
(95歳の講和-03「無病法」115-117頁から)
【解説 26】
3つの生きざまのタイプをコルナロは紹介しています。
藤樹の宿でもこのタイプのことはよく話します。
第一の先天性であろうとも食の改善で長生きの可能性もあります。
第二の場合も食の改善で短命に終わることはありません。
ただ問題は第三の自信家です。
藤樹の宿をオープンして地元の方と話すとこのタイプの多い方にかなり出会います。
しかし、コルナロにいわせれば最悪のパターンです。
その自信で食べ方革命をせず、お酒を飲み、大食であれば、
コルナロの指摘のような人生の終末が待っています。
旧約聖書のコヘレトには、「5:16 その一生の間、食べることさえ闇の中。
悩み、患い、怒りは尽きない。」とあります。
食べて、食べてさらに闇の中に突入していく愚かな生き方が、と年老いてからはしたくありません。
そして自分で食のルールを決めて自分を甘やかして贅沢三昧の飽食は確実に身を滅ぼします。
コルナロのように意志をもって、飽食を止め、少食に切り替えましょう。
できない方は、藤樹の宿の少食教室に来て、訓練を受けてください。