【コルナロ語録・解説 28】
私は国ために役立っている。
ヴェネツィアは、「海の女帝」と言われていて、すでに十分、美しいが、私はこの都市の河川の改良工事を手掛け、その繁栄のために尽くしてきた。
また広大な土地の改良を行ない、沼地や荒れ地を耕作地に変えてきた。
これによりヴェネツィアは、食糧をふんだんに供給できるであろう。
また、私には大きな楽しみがある。
以前、損失で子孫まで大きな損失を被らせるところであったが、農業を有効活用して、その損失の倍の収益を得た。
またさらに、大きな祝福は、節食のことを書いた私の本が多くの人々に役に立っていることである。
多くの人が手紙を通して、私の書で健康になったということを述べてくれている。そもそも私がこれを書くこと自体、喜びで仕方がない。
またさらに優秀な人たちと交わり、どんなに難しいテーマに取り組んでも心や体が疲れることはまったくない。
これらも実に素晴らしいことではないか。
(95歳の講和-03「無病法」119-120頁から)
【解説 28】
コルナロはヴェネツィアの貴族でした。
ブリタニカ国際大百科事典からヴェネツィアについての記事を紹介しておきます。
英語ではベニス Venice。
ベネチア湾奥の潟湖の多数の島からなり,約 400の橋によってつながれる。
市街地を二つに分ける大運河があり,そのほか 200あまりの運河が発達,「水の都」と呼ばれる。
18世紀末にはナポレオン1世が占領,1866年イタリア王国に併合された。
人口 27万884。
この大都市ヴェネツィアの行政長官まで歴任した人ですが、食の誘惑は普通の人の何十倍もあったはずですが、
それに負けることなく、超少食を貫いたことだけでも凄いことです。
しかも農業技術をコルナロは駆使して、莫大な負債まで返済しているのですから驚きです。
高齢に至っても社会に貢献できるコルナロに見習い、
藤樹の宿でも社会貢献できるようにいろんなことをこれから企画していきます。
藤樹の宿で元気になったら社会に大いに貢献できるようになりましょう。
社会の起業は若者ではなく、老齢といわれる年代から起こるのです。
藤樹の宿はその見本を示していきます。