肥満の増加、そして飽食、美食は様々な弊害を生み出しています。
そして体の中で異常をきたらしているのです。
国民の3人に1人がアレルギー疾患(症)に悩んでいるといわれます。
別名、文明病とも言われていますが、これは文明病ではなく、食源病とすべきでしょう。
さて、アレルギー疾患とは、外部からの抗原に対し、免疫反応が起こる病気です。
最近になって、柑橘類の匂いや、ガムなどの香料の匂い程度で喘息、顔面紅潮などのアレルギー症状を示すこともあります。
メカニズムを調べますと花粉症や気管支ぜん息などのアレルギー発症の引き金を引くものは、
私たちの皮膚や粘膜など全身の組織に広く分布するマスト細胞(肥満細胞)です。
花粉やダニ由来のタンパク質などアレルギーの原因物質(アレルゲンといいます)と反応したマスト細胞(肥満細胞)は、
ヒスタミンなどの生理活性物質を放出して、周囲に炎症を引き起こします。
アレルギー症予防には、環境の浄化、抗原となる物質を根絶しなければならないのですが、
これは大変な研究と作業となります。浜の真砂のような敵と戦い続けなければならないからです。
甲田光雄医師は、内部環境に注目し、腸管内の環境を指摘しておられます。
つまり腸管内にある抗原を「宿便」と呼んでおられるのです。
この宿便が腐敗して発行し、そこから未知の抗原がアレルギー源ではないかと指摘しておられます。
現代医学では否定されています宿便ですが、私自身、つい最近、宿便を25年ぶりに除去しましたので、
甲田医師が「宿便こそ万病の元だと断言してもよい」ということに賛同します。
まさにファスティングの目的は、この宿便を除去することにあるのです。
様々なアレルギー疾患も宿便除去で劇的に改善されると甲田医師は
50年の断食治療で断言できると言い切っておられるのです。
この宿便が腸管内に蓄積する原因は、飽食にあるのです。
食事で満腹しているにもかかわらず、別腹だとまたケーキやお菓子などに手を出すという食習慣が
宿便を溜め込んでいくことになっていきます。
そして腸管内で宿便が腐敗、発酵し、体の中で有害な分解物質が発生します。
一層、腸管内の環境が悪くなり、腸内細菌に大きな影響を与えます。
分かり易く言えば、善玉菌が減り、悪玉菌が増加するわけです。
特にカンジダで腸粘膜が破壊され、小さな傷ができますと、その傷から各種の抗原が体内に侵入し、
様々なアレルギー症を発症させ、さらに悪化させます。で
すから甲田医師が言われるように腸管内に滞る宿便を出すことで改善されるわけです。
アレルギー症対策にいくら抗原を調べて、対策を講じても、まず食から改善し、
少食にして、宿便を出せばよいということですが、こうした対策をせず、
対処療法にのみ走る現代医学に大きな警鐘を鳴らして来られた甲田医師の働きです。
甲田療法に耳を傾けず、このままのアレルギー症への対処療法ならば、
1億総アレルギー症になってしまうと指摘されてこられた甲田医師の予見の通りになるかもしれません。