卵巣は、子宮の両脇に1つずつある親指大の楕円形の臓器です。
卵巣の機能には、女性らしい体をつくり、 維持を促す女性ホルモンの分泌があります。
卵巣がんは、卵巣に発生したがんです。
卵巣に発生する腫瘍には、良性と悪性、 その中間的な境界悪性というものがあります。
卵巣に腫瘍ができたからといって、卵巣がんとは限りません。
進行すると、 おなかの中にがんが広がる腹膜播種が生じやすくなります。
また、胃から垂れ下がって大腸小腸をおおっている大網、 おなかの大血管の周りにある後腹膜リンパ節、
大腸、小腸、横隔膜、脾臓などに転移することがあります。
卵巣がんは世界では最も多いがんの一つです。
日本では比較的まれですが、1975年と1998年を比較すると 年齢調整罹患率で1.5倍と増加してきています。
卵巣がんは、ほとんど自覚症状がありません。
下腹部にしこりが触れる、おなかが張る、トイレが近い、 食欲の低下などの症状があって受診することが多いのですが、
このようなときにはすでにがんが進行していることも少なくありま せん。
急激なおなかの張りや痛みなど、気になる症状がある場合には、 早めに受診することをお勧めします。
年間に約10,000人の女性が卵巣がんになり、約4,800人 が亡くなっています。
とくに卵巣がんの原因の一つに肥満があります40歳から79歳の 女性36456人を約7.6年間追跡したところ、
38人の方が卵巣がんに罹患されました。
ベースラインで報告いただいた身長、体重から肥満の指標であるB MI(Body Mass Index: 体重(kg)/身長(m)2)を計算し、
<18.5(やせ)、18.5-24.9(標準)、25.0- 29.9(過体重)、30.0<=(肥満)に分類し、 その後の卵巣がんとの関連を検討しました。
標準群に比べ、過体重群で2.24(95%信頼区間1.13- 4.47)倍、肥満群で1.78(0.24-13.34)倍、 罹患リスクが高くなることがわかりました。
そして肥満の程度が卵巣がんのリスクと関連していることが分かっ てきました。
そのメカニズムですが、肥満により、血中のテストステロン( 男性ホルモンの1つ)値が増加することが知られています。
また、 男性ホルモンが高いことが卵巣がんと関連することも報告されてい ます。
したがって、 男性ホルモンが卵巣上皮細胞中でどのような働きをするかは正確に 分かっていませんが、
肥満が男性ホルモン上昇を介して卵巣がんリスクを上昇させた可能 性が考えられます。
いずれにせよ肥満が原因の大きな要素なので、体型を元に戻し、 標準体重を維持することが、
がん予防の大きな対策の一つですから、 藤樹の宿で減量しましょう。
そして少食ファスティングで体重を維持しましょう。