日本は1950年代から急速に生活スタイルが変化し、 生活習慣病と呼ばれる病気が増加していますが、
その影響は成人だけでなく、子どもにも及んでいます。
一般的には成人の病気と思われていた、 メタボリックシンドロームや
2型糖尿病、高血圧、 脂質異常症などの病気が子どもたちの間でも増えているのです。
生活習慣病は自覚症状に現れないまま長年経過し、 気づいたときには
合併症により取り返しのできないほど病状が深刻になっていること の多い病気です。
子どものころに生活習慣病を発症すると、 成人後に合併症の起こる頻度が高くなります。
そして病気に対する親の理解度が治療に大きく影響します。
学校健診などで異常を指摘された場合は、 子どもの将来の生活や人生の可能性を狭めないため、
早急に対応するのは親の責務です。
それらの多くは、肥満症/メタボリックシンドロームに伴うもので す。
ですから、体重を適正に近づけることが重要です。
おやつや清涼飲料水を控えさせ、バランスの良い適切な量の食事。
家の中でゲームをしている時間が長い子どもには、 外で遊ぶように促し、成長期が終わるまでは、
積極的な減量ではなく、 体重が増えないように維持しているだけで、 身長の伸びとともに肥満が解消されていきます。
肥満が解消させるとともに、血糖値や血圧、 血清脂質が正常化します。
生活習慣病は自覚症状のない病気で、かつ、 いったん落ち着いた後に再発する傾向が強い病気ですから、
通院を続けていないと病気をしっかりコントロールできているのか わかりませんし、
再発した場合にそれを見逃してしまいます一般的な生活習慣病との 大きな違いは、
子供は自分の生活習慣を改善できない部分にあります。
藤樹の宿にも親が子供を連れて、ファスティングに来られます。
藤樹の宿では急激なダイエット指導はしません。
少食ファスティングをして徐々に体重が減るように指導していきま す。
小児生活習慣病は親の責任が圧倒的でまず、 親のライフスタイルの大変革が必要となります。
ただ、小児生活習慣病はまだまだ認識不足が多く、
育ち盛りの子供なので好きなだけ食べることはいい事である、 と思っている親がおられますが、
それは大きな間違いです。
子供であっても食べ過ぎは、生活習慣病になるのです。
また、祖父祖母に子供預けて両親が働く家庭の場合、
孫可愛さにいっぱいの菓子を準備していても親に言えない場合もあ るでしょう。
その用意されたお菓子が子供の将来にどう影響を与えるかはきちん と話をする必要があります。
1・高血圧
最高血圧が 125mmHg以上(大人130mmHg)
最低血圧が 75mmHg以上(大人 83mmHg)
のいずれか一方、 もしくは両方を満たすと高血圧であると診断されます。
2・高血糖
空腹時の血糖値が 100mg/dL以上(大人110mg/dL)の場合に
小児メタボリックシンドロームでは高血糖と診断します。
3・脂質異常
中性脂肪が 120mg/dL以上(大人150mg/dL以上)
HDLコレステロール 40mg/dL未満(大人40mg/dL未満)
のいずれか一方もしくは両方を満たす時、 脂質異常と診断されます。
4・内臓脂肪の蓄積
腹囲を測る事で内臓脂肪の蓄積を測ります。
小学生 75cm以上
中学生 80cm以上
男性 85cm以上
女性 90cm以上
の時に内臓脂肪が蓄積していると診断されます。
親子で少食ファスティングの実施が理想的です。