この23年間で多くのファスティングを体験された方たちで宿便除去を経験された方たちは、
不思議と記憶が鮮明な方が多いのです。
ご自分で定めた断食期間中に宿便を取られた方は極めて少ないのですが、
追い込まれてファスティングしかない、と来られ方は特に覚えています。
その一人に高校生のK君がいました。わずか1週間で宿便を除去した稀な青年です。
K君は、生まれつきアトピー症に悩んでいました。
とくに大学受験に入った高校2年生になってから、かゆみ地獄に入り、勉強に集中できない、
もう死にたいという深刻な悩みを訴えてきました。
また、お父さんが東大卒の国家公務員で、当然、息子に東大に入り、
国家公務員の道を歩むようにという強い期待がありました。
そのプレッシャーも相当あり、余計にかゆみ地獄は増していたのです。
優しいK君は、父親の期待を痛いほど分かっていました。
それに応えるだけの優秀なK君でしたが、このようなアトピーのかゆみ地獄をどうすることもできず、
K君が通っている教会の牧師に聞いて、その紹介で1週間断食に来られたのです。
K君に私の宿便除去体験を話したところ、「安田先生のようにやります」ということでした。
そして春休みだったので、私はヨモギの生葉を敷地内(畑、果樹園2000坪あった)で採取しました。
それを洗濯用の袋に入れて、湯を沸かして、煎じた風呂に毎日、入っていただきました。
水断食+酵素断食では、入浴は絶対に禁止なのですが、かゆみ地獄のことを聞いていましたので、
男同士で私が風呂場の前で待っていて、入浴してもらいました。
K君は高校生でスポーツ青年でしたので、毎日、山を1時間近く歩いていました。
本来、このような断食では、運動も危険なのですが、
宿便を何とか1週間で出したいという切なる希望があり、許可しました。
その4年前に私は43歳の時ですが、
私は韓国式水断食であったためにふらふらで歩くことはまったくできませんでしたが、K君は元気でした。
この運動の影響もあったのか1週間目の朝、宿便がどっと出たのです。
バケツ1杯分あったと本人は言っていましたが、写真はなく、私も確認はできませんでした。
同時に何とアトピーが完璧に改善されていたのです。
赤ちゃんのときのようなすべすべの肌になっていたのですから、宿便除去とともにこのような肌になったのです。
K君の2年生の春休みはこうして宿便除去と同時にアトピーの完全な癒しを受け取って、帰って行きました。
後日談ですが、彼は父親の勧める東大を受験せず、ICUに進学したのです。
そして国際的な奉仕グループのコーディネーターとして大活躍しています。