好評であったため、1997年に今度は、「リウマチ合宿」を開催されました。
これまでも甲田医院では、断食療法でリウマチ患者の大半の方が改善されていくことから、
アトピーと同じく診察、検査などを
この結果は東京大学医学部第一内科から研究論文が報告されています。
参加された15名のリウマチ患者さんは、少食療法と本断食療法をされて、驚くべき効果が出たのです。
この合宿でも明らかになったのは、宿便の渋滞がリウマチと密接な関係があったということでした。
ドイツの病院でも断食療法が、リウマチに大きな効果が出るという研究論文が出されているようですが、
甲田光雄医師は、宿便の排泄がリウマチ改善の必須条件だというのです。
その一例が紹介されています。Tさん(26歳女性)で今は幸せな結婚生活を送っている方ですが、
中学2年の時にリウマチで甲田医院に入院されました。
そしてファスティングをしたのですが、耐えきれず自宅に戻り、今度は反動で過食になってしまいました。
そこで再入院し、お母さんが背負って来院されたそうです。
前途を悲観して心中まで考えたそうです。
この入院で母親の監視のもと70日間の本断食をしたそうです。
この間、リウマチ特有の痛さも襲うのですが、宿便が出たのです。
すると痛みも和らぎ、軽くなり、それを70日間に何度も繰り返してほぼ完璧に改善されたという報告がなされています。
なぜそうなるのかを甲田光雄医師は次のように分析されています。
まずリウマチがどのように発病するかのメカニズムです。
まず関節リウマチは、関節腔においてTリンパ球が、関節膜を異物と誤認して攻撃を加えてしまう。
そのために滑膜に炎症が起こり、次第に増殖して、分厚くなり、
その炎症が関節を構成している軟骨や骨の組織まで進展し、破壊してしまう。
なぜTリンパ球が、関節膜を異物と誤認して攻撃していまうか原因は今も謎ですが、
これは外から異物が体に入ろうとすると排除するために免疫細胞が活動し、
抗体を作って異物を捕捉して、処理してくれるのですが、どうも慢性関節リウマチは、
自分の細胞や組織を異物として認識するので厄介。
いわゆる自己免疫疾患です。
では何故、Tリンパ球とは何かですが、胸腺の中で教育を受けて、自分のものか、
異物なのか明確に認識できる能力をもったものが外に出ていき活躍するのですが、
これはリンパ球の5%で残り95%は、落第生として、
胸腺の中に留まり、アポトーシスという自殺で死んでしまうそうです。
ところがこの選別に狂いが生じて、落第生の本来、死ぬべきT細胞が、
胸腺から血液の中に出て行くようになると自己とそうでないものとの区別ができなくなり、
自己の細胞、たとえば関節の滑膜組織を異物と誤認して攻撃してしまうのです。
そのような識別がなぜ狂ったのか。
それは宿便の滞留ではないかと考えざるを得ないのです。