玄米食の基本料理は味噌で、右の横綱であれば、左の横綱は「醤油」です。
日本における最古の歴史は弥生時代で、肉醤、魚醤、草醤。
中国から伝わったものは唐醤と呼ばれました。
文献上で日本の「醤」の歴史をたどると、701年『大宝律令』には、
醤を扱う「主醤」という官職名があり、923年公布の『延喜式』には
大豆3石から醤1石5斗が得られることが記されており、
この時代、京都には醤を製造・販売する者がいたようです。
調味料を料理に用いる順番を表す語呂合わせの「さしすせそ」では、
「せ」にあたり、「せうゆ」と表記されていますが、
歴史的仮名遣では「しやうゆ」と書くのが正しいようです。
ただし「せうゆ」という仮名遣も、いわゆる許容仮名遣として広く行われていました。
日本で最も重要な調味料の一つで,日本独特のもの。
大豆と小麦を原料としてつくった醤油麹に,濃厚な食塩水を加えて仕込み,
約1年間熟成発酵させたものをしぼってつくります。
この間に酵母,麹菌,乳酸菌などが作用し,醤油独特の香気とうまみが醸成されます。
濃口,淡 (薄) 口,溜の3種に大別されます。
濃口醤油は最も普通の醤油で関東では銚子,野田が主産地であります。
淡口醤油は関西の小豆島,竜野地方が主産地で,色のきれいな淡さが好まれています。
溜は愛知県,岐阜県で嗜好されています。
特殊なものとしては白醤油,甘露醤油などがあります。
あるいは醸造法と化学的方法を折衷した半合成醤油も生産されています。
成分は,食塩 18~20%,総窒素 1.0~2.0%,糖分 2.0~3.0%,
アルコール分約1%,総酸 0.9%で総窒素のほとんどがアミノ酸,ペプチドです。
これらのアミノ酸,特にグルタミン酸とペプチドが醤油のうまみの主成分で,
ペントース類がうまく調和して醤油の甘味をつくっています。
また,酸として含まれている乳酸,酪酸,コハク酸,ギ酸,プロピオン酸,
その他,アルデヒド,ケトン,アミン,フェノール,アルコールなどが
巧みに調和されて風味を形成しています。
腎臓病患者用に食塩の代りとしてカリウム,
アンモニウムの塩化物を用いた無塩醤油も製造されています。