「マクガバンレポート」で
「生活習慣病は、肉食中心の誤った食生活がもたらした《食原病》であり、薬では治らない。
われわれはこの事実を率直に認めて、すぐさま食事の内容を改善する必要がある」として、
7項目の食事改善の指針を打ち出しました。
その内容は、高カロリー、高脂肪の食品つまり肉、乳製品、卵といった動物性食品を減らし、
できるだけ精製しない穀物や野菜、果物を多く摂るようにと勧告しています。
さらに『食物・栄養とがん』に関する特別委員会の中間報告で
「動物性タンパク質の摂取量が増えると
乳がん、子宮内膜がん、前立腺がん、結腸・直腸がん、膵がん、胃がんなどの発生率が高まる恐れがある」
として「これまでの西洋風な食事では脂肪とタンパク摂取量との相関関係は非常に高い」と述べています。
そしてマクガバンレポートでは、従来の医学は栄養に盲目であり偏った片目の医学であると結論づけ、
がんをはじめとする慢性疾患に関しては患者さんの生活習慣を改善することが
不可欠であるために従来の医学で治すことは不可能であるとしています。
その理由は、担当医師が患者さんに付きっきりになり生活改善の指導をすることは物理的に無理だからです。
さらに、日本では本格的に「栄養学」を学んだ「医師」は、極めて少ないのが現状です。
大学で、学ぶ栄養学は「臨床栄養学」と言って、詳しい「栄養学」は、学びません。
そして「最も理想的な食事は元禄時代以前の日本人の食事である。」と報告しています。
(精白しない殻類を主食とした季節の野菜や海草や小さな魚介類)であることが明記されています。
「なぜ元禄時代以前?」という疑問があがるでしょう。
理由は、元禄時代には精米技術が発達し、白米を食べるようになったからです。
その結果「江戸わずらい」、すなわち脚気が大流行したという話が歴史にも残っています。
お米は精白することで、胚芽に含まれるビタミン、酵素、ミネラル、食物繊維といった、
貴重で重要な栄養素が無くなってしまいます。
ですから、単に日本食とは言わず、
栄養的に優れている玄米を主食にしていた頃の和食が理想的な食事というわけです。
伝統的な日本の食事というと結局は、
精白しない殻類を主食とした季節の野菜や海草や、小さな魚介類といった内容です。
マクガバンレポートでは、
「このような単純なことに気が付かなかったのは、
20世紀の医学に特有の思考回路、偏った思考回路が支配していたからだ!」と言っています。
それは「パスツール医学」です。
つまり「病気の原因は菌だ!」という訳です。