少食ファスティングに欠かせないのは、玄米菜食です。
戦後の日本で玄米菜食の普及に最も貢献されたのは、東城百合子さんです。
多くの著作がありますが、その帯に次のようなプロフィールが記載されています。
・・・自然食・自然療法の大家として知られる。大正14年岩手県生まれ。
昭和17年当時日本の栄養学の草分けだった佐伯矩博士に師事、栄養士となる。
昭和24年重症の肺結核となったが、自然療法によって自らの病気を克服。
当時国際栄養研究所所長、世界保健機関理事のW・Hミラー博士に師事、自然の栄養学を学ぶ。
昭和35年には沖縄に渡り、昭和39年沖縄より帰京、東京に居をすえて、
出版活動、自然食料理教室、栄養教室、生活塾、講演活動、健康運動に力を注ぐ・・・
2年前にはクロワッサン6月号に下記のような記事が出ました。
「91歳で講義に立ち続ける東城百合子さん。
その元自然食・自然療法研究家として知られる東城百合子さんは、
大正14年生まれの91歳。
いまも元気に出勤しているという、東京都内の事務所を訪ねた。
東城さんが主幹をつとめる「あなたと健康社」は、
昭和48年創刊の月刊誌『あなたと健康』を発行しているほか、
月曜から土曜まで健康料理教室を開催している。
東城さんはほぼ毎日出勤し、料理教室で講義もしているというので、まずは教室を見学させてもらうことに。
朝10時、教室ではエプロン姿の参加者たちが、
料理講師の指導のもとでこの日の課題料理の下ごしらえに忙しく、てきぱきと作業していた。
2時間の料理教室のうち、東城さんの講義が約1時間半。
そのあと講師と参加者が調理をする。
やがて東城さんが現れると、生徒たちは背筋を伸ばし、場の空気が一瞬で引き締まるのが感じられる。
東城さんは立ったまま、一同の前で話し始めた。
「食事のとき、自分が使った箸をどこに置いたらいいかわかる?
渡し箸(食器の上に箸を渡して置く)は縁を切るからだめ。
箸置きか、それがないなら箸先だけを食器にかけるの。汚れた箸先は、人のほうへ向けちゃだめ。
箸の使い方ひとつから生活は始まっているのよ」気の源を聞く」と題しての取材記事です。
マイクを使っているとはいえ、大きな声には張りがあり、はきはきとして明朗だ。
矍鑠(かくしゃく)とは、まさに東城さんのような人のためにある言葉だと思わされる。
「料理も、掃除や洗濯も、自分で工夫して努力するものです。
手と足を動かして、しっかり生活すること。
それが、生きることを一生懸命やるということなの。
理屈ばっかりで頭でっかちになってはだめ」ときに生徒に質問を投げ、応答しながら進めていく。
原稿を読むのではなく、生徒一人一人と目を合わせながら淀みなく話す。
ときに生徒に質問を投げ、応答しながら進めていく。原稿を読むのではなく、
生徒一人一人と目を合わせながら淀みなく話す。
「命のもとは一つなのよ。
自分の命、野菜の命、魚の命、動物の命、この命を育ててくれたのはお天道様。
だから自然に感謝して命をいただく。食べることは、生きることです」
1時間超、立ちっぱなしでも疲れた気配は見せず、
終始「伝えたい」という熱意をみなぎらせたそのパワーには、驚かされるばかり。