クロワッサンの記事は今回で終わりですから、もうしばらくお付き合いください。
(つづき)東城さんは、長男夫婦と孫3人との6人暮らし。
その一日は、一家で神棚に挨拶し、仏壇に般若心経をあげることから始まる。
その後、家族は朝食をとるが、東城さんは、朝は梅干しと番茶だけ。
「私は1日2食なの。結核が治癒してから60年、ずっとです。
そんなにいっぱい食べなくても大丈夫。
いまの人は食べすぎなんですよ」そして、家で原稿を書く日以外は出勤し、
午前の料理教室での講義を終えたら、事務所でスタッフと一緒に昼食をとるのがいつものスタイル。
スタッフが一品ずつ手料理を持ち寄り、盛り合わせてみんなで食べるのだ。
「自分で作ったものを持ってくるのが、うちの規則。
それぞれ、面白い料理がありますよ。お互いにそれを見て、料理を覚えるの。
働きながら当番で玄米を炊いて、一緒に食べます。
お互いに協力して、励まし合ってやっていこうということです。
一緒に食べるのが一緒に生きるということ。
れがうちの精神なんです」この昼食が東城さんの一日の食事のメインとなっており、夜は軽めに済ませる。
どちらにも共通しているのは、主食の玄米ご飯に、
ミネラル豊富な自然塩を少量加えたすりごまをたっぷり食べること。
1日2食のうち重点は昼食に。
玄米ご飯に自然塩を足したすりごまと梅干しを添えるのは定番。
持ち寄りの惣菜は一皿に盛り合わせる。
昼よりも夕食は軽め。
写真のおかずは麩のロースト(麩や野菜を自然卵、だし汁と合わせ焼いたもの)、
青菜のごま味噌和え、たくあん。
調味料にはこだわり、 野菜は皮まで使い切る。
調味料は重要だ。添加物を避けるのはもちろん、
味噌や醤油、酢、梅酢は自然醸造のものを使い、
塩も自然塩。油は天然搾りの植物油といった具合に、できる限り化学的ではないものを選ぶ。
また、「塩はないと生きられないけど、砂糖はなくても生きられます」と話すとおり、
食材の甘味を生かして砂糖は控える。
どうしてもという場合は、白砂糖は避け、黒砂糖やみりんなどを用いる。
「食べ物は天からいただいたもの。野菜は皮だって全部使います」
料理教室でも、捨てる野菜くずはごくわずか。
玉ねぎの皮は茶葉に、じゃがいもの皮は揚げてチップスにと、工夫して使い切る。
「生活をするというのは、食べること。ただ食べるのじゃなく、自分で手を使って命をいただくの。
私はもう90代だけど自分の部屋くらいは片づけます。
自分で動いていれば神経だって動くし、人のために喜んで働き、話していれば頭の回転はよくなります。
毎日ここで喋っているからこんなに元気なのよ」・・・
3回にわたって東城百合子さんの記事を紹介しました。
私は「日本少食ファスティング協会」を立ち上げる予定ですが、
やはりベースは東城さんが伝えて来られた玄米菜食にあると確信しています。
また「古民家少食ファスティング藤樹の宿」を立ち上げる時も法人名は、
東城さんの主宰される「あなたと健康社」から「と」と「の」を変えて、
「株式会社あなたの健康社」にさせていただきました。