アラビノキシラン(Arabino xylan)は、針葉樹やイネ科植物に含まれるヘミセルロースの一つです。
針葉樹ヘミセルロースとしてはグルコマンナンの次に多く含まれ、
含有率は10%程度にします。
ガン治療において長年研究されています。
米ぬかアラビノキシランは、イネに多く含まれる成分で、
植物の細胞壁をつくるヘミセルロースから特許製法によりつくられたものです。
ヘミセルロースは食物繊維の一種で、近年食餌成分の消化吸収に関与し、
排泄作用を促進する他、腸内細菌の増殖などの有用性が明らかになっています。
食物繊維の中でも特に米ぬかには、免疫強化素材として注目される
ヘミセルロースBが1kg中に3g~5gと多く含まれています。
この米ぬかヘミセルロースBをシイタケ菌
(炭水化物分解酵素活性が強くなるように育種されたDAIWA-A95菌)を液体培養し、
培養ろ液を部分精製した炭水化物培養分解複合酵素(Carbohydrase Complex)を用いて
アラビノキシランが得られます。
こうして造られた米ぬかアラビノキシラン(MGN-3)は極めて分子量が低く、
経口投与により免疫力を高めるといわれるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化し、
がん細胞の増殖を抑制することが明らかになりつつあります。
またエイズ(HIV)患者への投与試験でもその有用性が認められつつあります。
最近開催されました東商ホール(東京都千代田区)で免疫治療の研究家として知られる
マンドウー・ゴーナム博士の講演会(主催:日本食品機能研究会)で、
米ぬか由来の免疫活性物質米ぬかアラビノキシランの有用性についてまとめた博士の最新刊
「抗癌力」(主婦の友社刊)の出版を記念したものでした。
当日、会場にはおよそ500名が詰めかけ、代替医療の最新情報に聞き入ったようです。
講演会では、冒頭、帯津三敬病院院長の帯津良一氏が、オルタネティブメエディスン(代替医療)
について、「内外ともに関心が高まっており、医療の世界が大きく変わる気配がある。
私共でもさまざまな代替療法を取り入れているが、
米ぬかアラビノキシランの効果についても充分感じとっている」と挨拶。
その後、ゴーナム博士が「日本は他の国々と比べて健康に対する関心が高い。
がん治療においては古い伝承的な処方と近代の西洋医学的な処方が相まって完璧な治療法となる」
と前置きし、著書「抗癌力」の一端を解説した。
同書は、「免疫療法」の最新研究をはじめ、免疫調整物質(BRM)
=米ぬかアラビノキシランの抗がん作用に関する記述および各種のがんの改善例を数多く、
米ぬかアラビノキシランの役割について、
博士は、・・・NK(ナチュラルキラー)細胞の働きを活性化するとし、
「NK細胞は25年ほど前に発見され、現在では癌に対する第一線の防衛機能と定義されている。
NK細胞はがん細胞を認識して戦いを挑むが、
米ぬかアラビノキシランはNK細胞の活性を高める刺激物質で、
NK細胞を強力にする」と述べた。 また、実際にヒトへの投与試験で、
「ヒトに1日1g当たり米ぬかアラビノキシランを投与したところ、
2週間後は何の変化も観られなかったが、1ケ月後に大きな変化が観られた。
また1日2gにしたところ、1週間後にNK細胞の活性が倍増した。
米ぬかアラビノキシランが全く投与されていない場合、NK細胞は100ある癌細胞のうち40%を殺す。
しかし1日、2g~3gの米ぬかアラビノキシランを投与した場合は
1週間で100の癌細胞のうち56%を殺すことができる。
1日1gの投与量だと効果が現れるのは1ケ月後だが、
1日2g~3gだと1週間で効果が現れる」(ゴーナム博士)・・・
と語られたようです。