アメリカで1977年に「アメリカ上院栄養問題特別委員会レポート」
(マクガバンレポート略してMレポート)
が公になり、
まさにアメリカでは、喰い改め運動が起こりました。
この委員会は後の大統領候補となった
マクガバン委員長、パーシィ議員、ドール議員、ケネディ議員など大物議員で構成され、
2年間、世界中からも資料を集め、調査研究をして5000頁になるレポートにまとめられました。
マクガバン委員長は「アメリカはガン、心臓病をはじめ多くの病気が増えている。
そして進歩したといわれるアメリカの医学を活用し、しかも巨額の医療費が注ぎ込まれているのに、
アメリカ国民は、病気ばかり増えて、ますます不健康になるばかりだ。
この原因を解明し、根本的な対策を立てないことには、アメリカは病気で滅んでしまう」と。
このマクガバン委員長の言葉は、まさに今の日本に向けて語られているような気がします。
このMレポートでの結論は、
1・ガン、心臓病、脳卒中などアメリカの6大死因となっている病気は、現代の間違った食生活が原因となって起こる「食源病」である。この食生活を改めることでこれらの病気を予防する以外に先進国の国民が健康になる方法はない。
2・現代の医学や手術といったことだけに偏り過ぎた、栄養に盲目な片目の医療であった。栄養に盲目でない医学につくりかえる必要がある。
このMレポートと同時にアメリカ国民に食事改善内容を示すダイエタリー・ゴールを示し、
医者の再教育を提唱したのです。この結果、どうなったかですが、
20年後にアメリカは、ガンの死因が第2位に後退しました。
また、野菜の消費量が一人当たり日本人の2倍になっていました。
それだけ肉の消費量が減ったわけです。
その大きな要因は、Mレポートが、世界最高の理想食は、
また、食事改善のトップに野菜を奨励したことに原因があります。
フンザは、パキスタン・イスラム共和国北西部ギルギット・バルティスタン州のフンザ=ナガル県に位置する地域ですが、
ガンも心臓病もないし、肥満の人は一人もいない地域として、有名になり、
大半は寿司バー、天ぷらバーなどが日本食の代表のようになってしまいました。
しかし、Mレポートでは、世界一の健康食、日本食について「元禄以前の」という言葉を入れていますが、
これをどうも飛ばして寿司バーなどが一人歩きしてしまったようです。
元禄以前の日本食とはどんな食事だったのでしょうか。