公益財団法人健康長寿ネットから「認知症予防のための食事とは」を紹介します。
「生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、
日常生活・社会生活を営めない状態」を言います。
記憶障害と知的障害の損失で定義されている疾患ですが、
主に脳血管性とアルツハイマー型の二つに分けられます。
脳血管性認知症は、脳梗塞後に発生しやすいと考えられている認知症のため多発梗塞性認知症とも呼ばれています。
そのため、予防方法の基本は脳血管疾患の食事と共通しています。
認知症の予防に大切なことは脳の健康を維持することです。
生活習慣病の改善と食事からの老化予防です。
1. バランスの良い食事
たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの栄養バランスの良い食事をすることは、
脳に必要な栄養素である魚油に多く含まれるEPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸、
(植物性化学物質:健康に良い影響を与える植物由来の化学物質の総称)、
ミネラルを補うことになります。イタリア料理に代表される地中海食は
穀類(パン、パスタ類)、野菜、果物、オリーブ油、魚、ワインを主体として
肉類摂取は比較的少ないのが特徴で、脂質異常症や糖尿病、冠動脈疾患、高血圧の予防になるとされていますが、
アルツハイマー病のリスクを抑える効果も期待できます。
2. 摂取カロリーを守る
摂取カロリーに気をつけることで肥満を予防できます。
内臓脂肪の蓄積によって高血圧や糖尿病、耐糖能異常を引き起こします。
3. 塩分を控える
脳梗塞の背景には高血圧が存在している場合が多いので、
高血圧予防のために減塩(食塩を減らす)をし、
血液中のナトリウムを排泄する働きのあるカリウムを多く含む野菜や果物、海藻類を補います。
4. 間食、糖分を控える
また、糖尿病や耐糖能異常は脳血管性認知症、アルツハイマー型認知症の発症リスクを高めます。
血糖値をコントロールするためにも、
糖分の多い甘いお菓子、うどんや食パンなどの炭水化物中心の食事を控えていきます。
食物繊維は野菜やきのこ類、海藻類から摂取し、血糖値の上昇を抑えます。