子宮内膜ポリープは、エストロゲンが過剰に分泌されることによって
子宮内膜が異常に増殖して発生すると考えられています。
子宮腺筋症は、子宮内膜に似た組織が子宮筋層にできてしまったものです。
これも女性ホルモンが関係している可能性があるとされる病気で、30~40歳代の女性に多くみられます。
過多月経の原因を明らかにすることは、その後の健康に大きくかかわってきます。
だから過多月経の場合はもちろん、月経痛がある、おりものが見られるなどといった症状がある場合には、
婦人科を受診しましょう。
「妊娠していないのに婦人科を受診していいの?」という疑問を感じる必要はありません。
ちなみに鉄分が不足していると、肌や髪の状態にも影響が出ます。
紫外線を浴びると体内に活性酸素が発生して肌にシミができることがありますが、
活性酸素を消去する酵素「カタラーゼ」の生成には鉄分が必要です。
つまり鉄分が不足すると、肌にシミができやすくなってしまうのです。
また、目の下にクマができるのも、鉄分不足が原因の一つです。
鉄分が不足して、血液が酸素を十分に補給できないため血行不良が起きてしまうからです。
さらに、髪のツヤがなくなったり抜け毛が増えるのも、鉄分不足が原因ともいわれています。
貧血気味という程度であっても、鉄分を十分に補給する必要があるのです。
3015人の日本人女性を調べたある研究では、
鉄欠乏性貧血の人が8.5%、貧血のない鉄欠乏の人が41.8%、
健康な人が43.6%、その他が6.5%という結果が出ています。
つまり、約半数の女性に何らかの鉄欠乏が見られたというのです。
貧血の症状に至っていなくても、体にさまざまな不調をきたすことは十分に考えられますから、
いかに日ごろの食生活が重要なのかがわかるでしょう。
貧血を侮ってはいけない理由は、その裏に別の病気が潜んでいる場合があるからです。
病気による出血が原因となっている場合は、もととなっている病気の治療を行わなければなりません。
実は、がんによっても貧血が引き起こされます。
その主ながんは大腸がん、胃がん、食道がんといった消化器系のがんです。
がんの潰瘍部分は非常に弱い組織です。
例えば大腸がんでは、便が潰瘍の部分を通過するときに
表面をこすってしまって出血する場合があります。
つまりがんが原因で血が失われてしまい、貧血の症状が出やすくなるのです。
ほかにも、がんによって免疫にかかわる組織が活発になることで鉄分が組織に取り込まれてしまい、
鉄欠乏の状態になるなど、いくつかの原因が考えられています。
2015年11月、日本相撲協会北の湖理事長が逝去されました。このとき最初の報道では、貧血の症状で入院したと伝えられました。死因は直腸がんによる多臓器不全といわれていますが、がんによって貧血の症状が現れたことも考えられます。