血液のがんである白血病も、貧血を伴う場合がほとんどです。
貧血の症状以外に熱が続くなどの症状を訴えて精密検査をしたところ、
急性白血病が見つかったというケースが少なくないといわれています。
白血球を作る骨髄内の細胞ががんになると、異常な白血球ばかりが作られるようになってしまいます。
これが白血病です。
その結果、赤血球などが作られなくなってしまうため、体中に酸素を届けることができなくなります。
だから白血病の場合、貧血の症状を伴うのです。
多発性骨髄腫は、血液細胞の一つである「形質細胞」が“がん化”してしまう病気です。
このがん化によって作られた異常細胞「骨髄腫細胞」が体内に増殖するため、
正常な血液細胞を作り出すことができなくなってしまいます。
そのため、骨の痛みや骨折、強い疲労感、免疫機能の低下に加えて
貧血などといった症状が起こります。
免疫機能が低下することで感染症にかかりやすくなったりするほか、
全身の臓器の機能低下を引き起こすなど、深刻な症状を引き起こしてしまいます。
貧血にはこれらのがんが隠れている場合があるため、専門医をいち早く受診する必要があります。
早期発見こそ、がんに負けないための定石です。
貧血には鉄欠乏性貧血、巨赤芽球性貧血のほかにも、
代表的なものとして溶血性貧血、再生不良性貧血などがあります。
溶血性貧血は、赤血球の寿命(通常は約120日)が短くなっていってしまい、
赤血球が次第に溶けて(溶血)しまうものです。
新しい赤血球が作られるより、溶ける量の方が多いために起こる貧血で、
通常の貧血の症状に加えて、黄疸が現れるケースが多いのが特徴です。
遺伝によって起こる先天性のタイプのほか、
自分の赤血球を異物として免疫細胞が攻撃してしまうなど後天性のものもあります。
先天性の場合は脾臓の手術で対応し、
免疫によるものは免疫抑制剤などで治療するのが一般的です。
再生不良性貧血は、骨髄の機能が低下することにより、
血球のもとになる細胞に障害が起こることが原因です。
この場合は、赤血球だけでなく白血球や血小板なども不足してしまいます。
白血球が不足すると免疫機能が低下するため、感染症にかかりやすくなることがあり、
血小板が減ってしまうと血液が凝固しにくくなるため、
出血が止まりにくくなったりします。
原因ははっきりとわからないケースが多いのですが、化学物質などの影響が指摘されているほか、
肝炎ウイルスによる感染症も考えられています。
重症になると輸血が必要となったり、骨髄移植が行われる場合もあります。
貧血にならないようにするには、最低限の糖質や脂肪は必要です。そして植物性たんぱく質と動物性たんぱく質を組み合わせた食事を摂るようにしましょう。どうしても1日1食は糖質をオフにしたいと考えるなら、豆腐などたんぱく質を含む食品を主食代わりに食べるなどの工夫が必要です。