糖質制限は今も大ブームですが、糖は本当に悪なのでしょうか。
彼らはいいます。
糖を摂取すると眠くなる、やる気を低下するというのです。
糖の摂取で分泌量が減るから、眠くなる、やる気を低下するのだというのです。
このようなことが続くと憂鬱、気分がはれずに落ち込み、鬱が発生するというのです。
この指摘自体は正しいのですが、
これは単純に鬱になることではなく、
食べれば消化のために眠くなるのは当たり前です。
ただ食べ過ぎるとこのような指摘になるので糖が原因ではありません。
人類の歴史は飢えの歴史であり、常に人間は空腹、断食状態に置かれていました。
自然災害で食糧がなくなり、飢餓状態だったのです。
飢餓状態に追い込まれると、グレリンという物質が分泌され、脳の働きがよくなります。
その結果、狩猟、農耕を工夫して、農機具などを考え、発明してきました。
それが今日の文明を築いてきたのです。
発明王エジソンは84歳の生涯で1,300もの発明品を生み出し、
1,000以上の特許を持ち、権利を守るため訴訟を繰り返していたことから
「訴訟王」と呼ばれることもあります。
80歳過ぎても1日16時間は働いていたというエジソンですが、
彼は最初に蓄音機を発明したときは、
222時間も不眠、不休、不食(断食・水は飲んだ)だったといわれています。
また糖質制限賛同者はいいます「糖は老化を生み出す」といいます。
糖とたんぱく質がいっしょに過熱されると
AGEs
(最終糖化物質・AGEsは糖尿病、アテローム性動脈硬化症、慢性腎不全、アルツハイマー型認知症などの変性疾患を悪化させると言われ、糖尿病の血管系合併症の原因ともされる。活性酸素による細胞障害を加速し、機能を変化させる)が、
60兆の細胞を傷つけ、コラーゲン
(動物の結合組織の主成分で、骨・腱(けん)・皮膚などに多く含まれる線維状の硬たんぱく質)
を破壊して、いろんな臓器の老化を促進。
このAGEsが発見されて、糖質制限派は鬼の首をとったように指摘していますが、
果たしてそうでしょうか。
この発生はあくまで単なる糖やたんぱく質を摂りすぎた結果として出てきたものですから、
食べ過ぎを止めればすむ話で糖質が悪いのではありません。
人体の60兆の細胞が必要な分だけ食べていればいいのです。
老いるのは糖ではなく、血管からなのです。
「人は血管とともに老いる」。
これは、聖路加国際病院理事長・名誉院長の日野原重明先生が心の師と敬愛する
アメリカの内科医ウィリアム・オスラー博士の有名な言葉です。