誰でも簡単にできるダイエットだと今も人気があります。
誰でも糖質・炭水化物を極端に減らすと短期間でかなりの体重が落ちます。
つまり、数値や外見など目に見える変化のスピードが速いというのが、流行している理由です。
また、糖質を多く含む食品は、主食と呼ばれるご飯やパン・麺類にあたり、
食事の中で最も多い量を食べています。
そのため量を減らしやすい食品であるということも理由の一因ではないかと思います。
糖質制限ダイエットの減量効果は、糖尿病の患者をはじめ様々な症例から実証されています。
ただし、これらは治療目的で行われており、健康な方が医師や
管理栄養士のサポートなしに自己流の糖質制限ダイエットを安易に取り入れることは、
身体へのダメージがかなり大きいのです。
自己流で危険な糖質制限を行っている方には、大きく2つの傾向が見られます。
①減量を意識しすぎて糖質だけでなく食事量全体を減らしてしまい、摂取カロリーを極端に減らしすぎてしまっているケース。
②糖質以外なら何でも食べたいだけ食べてよいと間違ったとらえ方をして、
逆にたんぱく質や脂質を摂りすぎることによる摂取カロリーオーバーとなっているケースです。
インターネット上を探せば、いかに糖質制限ダイエットが素晴らしいのか
という理論や効果に関する情報はたくさん入手できますが、
実際に自分の身体にはどの程度の糖質制限が必要で、
どの食材をどのぐらいの量で、どう食べればよいのか、
といった具体的な食生活に反映した情報が少なく、
必要な情報がなく混乱した状態に陥っているように感じます。
また、糖質はたくさん入っているが
ビタミンなどの栄養が豊富な野菜類まで制限しているにもかかわらず、
エンプティー・カロリー(体に必要な栄養成分はほとんど含まれていないのに、
カロリーは高い)と呼ばれるお酒は
ウイスキー・ブランデーなら普段と同じ量を飲んでも構わないとしている理論もあり、
何を目的にこのダイエットを取り入れているのかわからないものもあります。
さらに、食事量全体を減らしているケースでは、
このダイエットを長期間続けることによって、
摂食障害へと発展する可能性が高くなり、特に注意が必要です。
日比野佐和子医師は小学校4年生で摂食障害になり入院した日比野さんは、
その後も数え切れないぐらいのダイエット法を試し
「痩せてはリバウンド」を繰り返してきたようです。
医師になってからも、アメリカ生活で17kg増量したことをきっかけに、
炭水化物の摂取量を過度に制限する「糖質制限ダイエット」を3年間続けた日比野さんですが、
半年で14kg痩せた一方、36歳で「一過性脳虚血発作」を発症し、
ベッドから起き上がることができなくなったというのです。
(糖質制限ダイエットで倒れた女医が経験した、絶対に勧めない5つの
「最悪なダイエット法」参照)