40日ファスティング経験者の本音!

ファスティング(断食)の素晴らしさやファスティングの正しい方法、効果などを紹介しています。

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自己流”糖質制限 気づけばのめり込んで

 

…都内でサラリーマンとして働く米澤博幸さん、54歳です。会社の健診で、

メタボと判定された米澤さん。去年の夏からダイエットに取り組んだ結果、

105センチあったおなか回りは、3か月で79センチに。スリムになりました。

劇的な効果に喜んでいるかと思いきや、口にしたのは意外な言葉でした。

 

米澤博幸さん・・「(糖質制限のやり方を)間違えた。

似て非なることをやると危険を伴うものである。」

さまざまな雑誌やネットの記事を聞きかじって、糖質制限を始めたという米澤さん。

米澤博幸さん「何となく見切り発車ですね。割と軽い気持ちでスタートした。」

当時、よく食べていたのは、キャベツの千切りに蒸し鶏を載せたサラダ。

ごはんやパンは、一切食べませんでした。

米澤博幸さん「ダイエットやっているから、我慢っていうのはありましたね。

米澤博幸さん「ダイエットやっているから、我慢っていうのはありましたね。我慢。」

当初、97キロあった体重はみるみる落ち、わずかひと月で10キロ減りました。

想像を超える成果に、ゲーム感覚でのめり込んでいったといいます。

米澤博幸さん「結果がどんどん出てくるので。

じゃあ次はもっと大きな成果を出そう。

完全に入り込んじゃった、というのもありますね。」

そのうち夕食を抜き、ゆで卵は糖質の少ない白身だけを食べるなど、

自己流糖質制限エスカレートしていきました。

しかし、ひと月半後、アクシデントが襲います。

通勤中の電車で、めまいと冷や汗が止まらなくなり、意識を失ってしまったのです。

救急搬送され、病院で点滴を受けた米澤さん。

実はこの時、深刻なエネルギー不足に陥っていました。

成人男性が1日に必要なのが、およそ2,000キロカロリー

このうち6割ほど、炭水化物を中心とした糖質でとっています。

しかし、主食を抜いた上、食事の量も減らしていたため、

1日500キロカロリーほどしかとれていなかったのです。

これ以降、米澤さんは食生活を見直し、毎食欠かさず、ごはんを食べるようにしています。

米澤博幸さん「ランナーズハイってよく言うじゃないですか、あれに近い状態が、

自分の中で当時あったかもしれないなと思うことはありますね。

やり過ぎると本当におっかないことなんだなと痛感しましたね。」

健康のために始めた糖質制限が、いつの間にか極端なエネルギー制限につながる。

こうした危険性は、肥満やメタボに悩む人以外にも広がっています。

 

名古屋学芸大学 健康・栄養研究所 所長 下方浩史さん

「(極端な)糖質制限食を長期間行っていると、メタボになってしまう。

『隠れメタボ』になってしまう危険が非常に高いと私は思います。

その人たちが中年以降、重い心臓病だとか脳卒中だとか、

そういう病気で苦しむことを危惧しています。

メタボだけじゃなくて、隠れメタボも防いでいかなきゃいけないんです。

そのためには正しい情報を伝えることが重要だと思います。」