ユダヤ教の礼拝所(シナゴーグ)では徹底的に水で手を洗うことになっています。
しかも、礼拝前も礼拝後もそうです。
洗面所の横に手洗いの桶があり、右手3回、左手3回を別の手を動かしながら洗うそうです。
そして指先を丸めて水がかかるようにします。
爪の周辺が最も最近が残りやすいからだそうです。
そして誰にも触れず、食卓に座り、祈りを始めるのです。
その祈りには「神は私たちに食前に手を洗うように命じた」とあるのです。
また起床して手を洗う理由は、睡眠は死んだのと同じで、
朝起きることは再び生命を神に戻してもらったからだということからです。
そのために身を清めなければならないからです。
また自然の水につかるミクベという水風呂に入ることもしていたそうです。
死海文書が発見されたクムランの遺跡から、水風呂の跡が多く発見されています。
ヨーロッパの人々は不潔で風呂にも入らず、トイレをしても手も洗わず、
ゆえに香水の文化が生まれたようですが、ユダヤ人は手を洗う、
また水風呂の戒律は絶えたことなく、
コレラの流行がヨーロッパを覆ってもユダヤ人はまず罹らなかったのは
こうした手を洗うことや水風呂の戒律のゆえでした。
古代からここまで清潔を課して来たユダヤ教は驚くべきものがあります。
「《Dead Sea》ヨルダンとイスラエルとの国境にある塩湖。面積約1020平方キロ。
水面が海面下397メートルにあり、世界で最も低い。
流出河川はないため塩分濃度が高く、生物はほとんど生存しない。
聖書にまつわる史跡が多い。」とありますが、最近では、
湖底にたまったミネラルがカラダに良いと化粧品や入浴剤に使用されています。
また体を洗うことも徹底されていますが、もちろんユダヤ教に改宗するとき水浴し、
あらたに生まれ変わってミクベという全身浴でユダヤ教徒になることをします。
そして体を洗うことで心と体を清めます。
またユダヤ人は洗濯も徹底しています。
ユダヤ人は数千年前から、多くの病気は細菌から広がることを知っていたのです。
19世紀になってから顕微鏡のおかげでそれが分かってきたのですから凄いことです。
ですから動物の死体、
血に触れるないことや衣服にカビが出たら焼き捨てることもしているわけです。
また年に1回は大掃除は律法で厳守です。
エジプトから出た祭り「過ぎ越しの祭り」です。
この時にパンに酵母菌は一切使用してはならないのですが、
部屋の中に酵母菌が発生しないためにも徹底した掃除をします。
衣類はすべて洗い、食器は煮沸消毒です。
そして家の隅々まで酵母菌があるかどうかを調べます。