ユダヤのジョークは世界一でしょう。
そしてそのジョークは権力や権威を笑いのめして、
それに対抗する手段なのです。大半が権力風刺となっています。
ユダヤジョーク集を読むとまず聖書とジョークの出た時代背景を知る必要があります。
そしてジョークを発するにも聞くにも頭の回転と理解の速さが求められます。
ジョークを医師として医療の中に生かしているということです。
その医学教育はすばらしく患者の不安をいかに取り除くか。
それをすれば回復が早いと分かっているからです。
笑いに導くジョークは自然治癒力と免疫力を高めます。
これはノーマン・カズンスの「笑いの治癒力」で詳しく書かれています。
太平洋戦争後、来日したノーマン・カズンスは、
広島、長崎の原爆投下による惨状に心を痛めた。
そして、原爆で親をなくした原爆孤児たち400人の里親を見つけ、
世話をしたりしています。
また、原爆によって顔などを負傷した25人の日本人女性をアメリカに招き、
整形外科手術を受けさせている。
しかし、カズンズはその後、
重症の膠原病(こうげんびょう)に倒れてしまったのです。
回復の可能性は500分の1という難病でした。
痛みで眠れない日もある厳しい病状だったが、
氏は数分間、腹をかかえて笑うと1時間以上、
痛みを忘れて眠ることができることに気がついたのです。
病院で一般的な治療を受けたあと、自分で考えた治療を実践するために、
病院を退院した。その治療法とは、「笑い」と「ビタミン」でした。
そしてノーマン・カズンスは、ホテルに部屋をとると、
ビタミン注射をし、喜劇俳優マルクス兄弟などの往年のコメディ映画を見て笑い、
お笑いの本を読んで笑い、笑い漬けの生活を送ったのです。
その結果、500分の1の奇跡が起こったのであす。
大笑いは内臓を動かし、呼吸作用を盛んにします。
病気を笑い飛ばそうという前向きの姿勢が自己治癒力を後押し、
難病を吹き飛ばしたのです。
彼10歳のときに結核にかかり、療養所生活を送っています。
当時、結核は死病と考えられていたが、少年であった彼は、
療養所では患者たちが「オプティミスト」と
「リアリスト」に分けられることに気がついたのです。
「オプティミスト」たちはグループでいっしょに遊び、笑いあった。
「リアリスト」たちはグループ活動を嫌い、
孤独で味気ない生活をしているように見えた。
結核が治って退院していくのは「オプティミスト」たちのほうだった。
そこで彼も退院するために、遊び仲間の一員として
「オプティミスト」の患者の仲間になり、
結核を克服したのです。そういった経験から、
人間には病気と闘う潜在的な力があり、肯定的な感情がその力を引きだし、
治療効果を生むという信念をもったと述べています。