李登輝の「武士道解題」の第一部では、
李登輝自身の日本との出会い、
キリスト信仰に目覚めたことなどの回想や日本で受けた教育などの回想、
そして新渡戸稲造との出会と新渡戸の生涯、
とくに内村鑑三との関係とか、新渡戸稲造の国際人としての活躍が紹介されています。
今回から第二部、「武士道を読む」という
李登輝の「武士道解題」を紹介していきます。
私は最近、ファスティング講座で武士道をよく話すようになりました。
それは日本人としてファスティングをすることが全く分かっていない方が多いためです。
大半がヨガの影響を受けているからです。
いつか「ファスティング(断食)とスピリチュアル」で詳しく書いていきますが、
ヨガは明らかにインドのヒンズー教なので、断食は聖書に基盤を置いていることを日本人は
全くと言っていいほど理解していません。
また、断食の開始はアブラハム、イサク、ヤコブの神が出現した4000年前のモーセからなのです。
モーセは日本の武士に類似することが多く、
日本人は真剣に聖書で読めば、まさに聖書の登場人物は武士道の
何たるかを教えてくれます。
イエス・キリストのゴスペル(福音)をローマ帝国に伝えた武士です。
ですから武士道とは遠いヨガ行者とはまったく正反対なのです。
今回、「サムライ・ファスティング」というカテゴリーを設けて、
まず本当のサムライ精神を書いた新渡戸稲造の武士道を紹介しながら、
真の武士道精神に迫っていきたいと思います。
それには武士道を読むしかないのですが、
さいわいなことに李登輝の「武士道解題」という本が出ており、
著者の李登輝は、私と同じプロテスタントのクリスチャンであり、
この本を手掛かりにして、武士道を紹介したほうが、
「サムライ・ファスティング」のまず入門としては最適であろうと考え、書き始めました。
本来、武士は存在しましたが、武士道という思想体系はありませんでした。
しかし、これを世界に向けて優れた英語で武士の存在を「代表的日本人」として
優れた英文で紹介したのは、内村鑑三でした。
その原題は、「Representative Men of Japan/Japan and the Japanese」です。
今、英訳対訳も発行されています。
西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮の生涯が紹介されていますが、
いずれも武士道として描かれています。
私はこの本を高校時代から読んでいました。
高島市に移住した最大の要因は琵琶湖の存在よりも中江藤樹生誕の地であり、
死ぬまで塾を開いて、武士道を後世に伝えた地であるということなのです。
もし安曇川町の道の駅に掲げてある
「中江藤樹生誕の地」という大きな看板に出会わなかったら、
ここには移住していなかったことでしょう。