西郷が用いられたのは西郷の意思ではなく、天の命だという視点から見ています。
そして西郷の語った「敬天愛人」は、力で人を圧しない。
人を自分の思い通りに使わない。
他者のために自分を捧げるという西郷の生き様を見事な文章で描いていきます。
やはり内村はラスト・サムライであった西郷を天の命に生き、武士道に生きた、
生き様を見事に描いていきます。
・・・貪欲さに頑なに扉を閉ざしてきた国が、
正義と公正に対しては惜しげなく国を開いた。
魂の奥底から発せられる声に従った稀有な犠牲的精神が、
日本の扉を世界へと開かせたのだ。
ゆえにこの国で自己の権力の拡大を求める者は、天の高みにおわす神に対して、
罪を犯すことになり、また、この国の崇高な使命を見誤り、
俗世の拝金主義がこの国を蹂躙するのを許す者も同罪である。・・・
内村は日本の開国は天が開いたことで巻き起こったものであり、
明確に革命ととらえています。
神が導いた革命であり、
それを利用して拝金主義になりさがった明治政府を痛烈に批判しています。
この頃の他の内村が投稿していた万朝報でも
英文でかなり明治政府への鋭い批判をしていましたので、
西郷の項目にもこうして出てきていますが、
これこそが内村鑑三のサムライ精神です。
拝金主義、ご都合主義、力あるものに流されていく明治時代の国民も
これを見て見ぬ振りしている限り、同罪だという批判をしています。
今の日本も同じです。
日本にサムライ精神が完全に欠如していますので、さらに悪化しています。
今、日本は本気でサムライ・ファスティングしないと
極めて危険な道へとひた走っているこの国の流れを止めることはできなくなります。
アメリカでは1993年、ビル・ブライト先生が、
極めて危ないアメリカのために40日断食祈祷を全米のキリスト教指導者に呼びかけ、
実際にキャンパスクルセードの本部であるフロリダに集合して、
まさにアメリカの代表的な教会の牧師が、
全員、このような国にしてしまった怠慢の罪を悔い改め、
塵灰をかぶって40日断食祈祷をしたのです。
その記録を私の会社から「カミング・リバイバル」として翻訳発行していますので、
日本こそ今、そのような断食祈祷をしなければならないと思います。
まさにサムライ精神によるサムライ・ファスティングで
40日を貫徹していく霊的な覚醒を神は求めておられます。
日本の教会が本気で目覚めることが求められているのです。