日本も中国も儒教に支配されていますので、
むろん中国にも日本にもキリスト教会もイスラムのモスクもありますが、
国全体では無宗教です。
ですから無宗教国では、お盆と年末年始に長期休暇を取る習慣がありますが、
毎週日曜に礼拝に行くという習慣はまったくありません。
日曜は単なる体を休める休息のようなもので、
神との契約で決められた安息日ではありません。
しかし、日曜または安息日は世界の半数の国々では、
契約として決められた特別な日なのです。
特にベースとなっていますユダヤ教では、
安息厳守と同時に祈りは大変、重要なものなのです。
まず、安息日はシナゴーグで礼拝しますが、安息日に3回の祈り。
そして通常の日は朝と夜の2回、食事の時、朝起きた時、
洗顔と手洗いの時に祈ります。
また旅に出るときも祈ります。
さらにワインを飲むとき、食事をするときには妻をたたえる祈り、
子供の幸せを祈るのです。
朝昼晩の1日3回の祈りは長く朝は7時半から45分間、
昼と夜は15分で最も重視されます。
朝の祈りは服装を整えます。
ユダヤでは眠りは死んだのと同じで朝が来れば新しい人生が始まるからです。
朝目覚めると「再度、私の体と心を戻してくださり感謝します」と祈ります。
就寝以外は黒のつば広の帽子をかぶります。
多くのユダヤ人は小さな丸い頭頂帽をかぶりますが、
これは点におられる神に敬意を表すためです。
そして常にタリート・カタンという4つの房が付いた下着を着ます。
祈りの時に身に着けるのは肩掛けのタリートで黒か縞模様のものですが、
そこには房が付いています。
これで頭と顔を覆い、ヘブライ語で祈ります。
またテフィリンという黒い箱も日ダウでと額にとりつけ
その革ひもを左腕と左手の中指をきつくまきます。
その中にはヘブライ語の聖書の言葉が刻み込んであり、
正義をあまり振りかざしてはならないという教えからです。
また家や事務所のドアーの隅にはメズサーを取り付けます。
かまぼこのような箱でそこに聖書の言葉が入っています。
そして部屋の出入りには必ずそこに触れていきます。
また忙しい中でも必ず、毎朝のシナゴーグの礼拝に参加します。
ゆえに夜のつきあいはできません。
そして週末はシナゴーグで過ごしますので、遊びにでかけることはしません。
このようにユダヤ人は、日本人の考える祈りとはかなり違います。
日本人の宗教観は仏像など拝むことですが、
ユダヤ教は620の戒律を守ことであり、
聖書を読み、食事の戒律を守り、安息日を守り、
620の戒律を守るのが信仰であり、宗教なのです。
拝むとは現世利益のための祈りでしょうが、
ユダヤの祈りは、神の存在を考え、没入し、自分をストレスフリーにします。
神に集中し、心と体を沈めさせ、取り戻すことなのです。
仏教の座禅、ヒンズー教のヨガも形から入り、解脱をめざしますが、
620の契約に忠実であることを第一とする契約の宗教なのです。