スクラロースの発見は1976年で
英Tate & Lyle社とロンドン大学との砂糖の有効利用に関する共同プロジェクトの中で、
砂糖のハロゲン誘導体が強い甘味を示すことが確認されたものです。
砂糖の約600倍と、甘味度ではアスパルテームを凌ぐ甘さです。
やや後を引くものの砂糖に近い味質が特徴で、
ダイエットコーラから焼き菓子まで使える汎用性の高さが特色です。
甘味を与えるメカニズムについては明らかにされていないが、
レセプターが立体構造の類似したショ糖と勘違いして味蕾に信号を送るからと言われています。
アスパルテームからスクラロースへの置き換えを進められています。
それは味質だろうと言われています。
アスパルテームは独特の後味があり、これを打ち消す為にアセスルファムK
という別の甘味料と混合して使われています。
これに対してスクラロースは、人口甘味料の中では比較的後味が残りにくいため、
単体でも味質のよいダイエット飲料が作れるというメリットがあり、
特に健康志向が高まりを見せるアメリカでは味の良いダイエットコーラの開発され、
時代の先端をいくものとなっています。
しかし、40℃以上で長時間処理すると塩化水素ガスが発生することです。
何しろスクラロースは新しい殺虫剤研究の中で発見されたものですから、
この製造過程で生じる塩化水素ガスは最も危険性が指摘されているのです。
※塩素は強い漂白・殺菌作用を持つため、パルプや衣類の漂白剤や、水道水やプールの殺菌剤として使用。ただし、気体を扱うのは困難であり、また保存性の点から水酸化ナトリウム水溶液と反応させた次亜塩素酸ナトリウムの形で利用されることが多い。ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデンなどの合成樹脂原料として多方面で使用されるほか、合成中間体としてシリコーンやポリウレタン、各種ポリマーなど塩素を含まない製品の製造にも用いられる。
スクラロースは大コーラメーカー(コカコーラ、ペプシ)に採用されたのは
その2003年です。日本コカ・コーラがDiet Coca-Colaのマイナーチェンジで
スクラロースを採用。
ただし当時はアスパルテーム・アセサルファムKとの併用で、
味質改善目的の感が強かったのですが、「低カロリーコーラ戦争」では、
両陣営が新製品にスクラロースを採用し、
特にペプシ陣営のPEPSI EDGEは高果糖液糖/砂糖+スクラロースという、
アスパルテームを廃した組み合わせです。
そして2005年、コカ・コーラはスクラロースを前面に打ち出した
新ダイエットコーラ「DIET COKE SWEETENED WITH SPLENDA」発表。
その2ヵ月後、ライバルのペプシも自社のダイエットブランド「PEPSI ONE」の
甘味料をスクラロースに切り替えると発表しました。
この背景には、アメリカでの低カロリー志向の高まりがあり、
汎用性の高いスプレンダは現在4000を超える食品で採用されており、
供給が追いつかないほどの人気ということです。
その勢いはTate & Lyle社が2007年までに2工場を新設したことです。
しかし、この人工甘味料への疑念は高まっています。