心拍数(脈拍数)は、血圧、体温、呼吸数、意識レベルなど と並んで
バイタルサイン(生命徴候)の一つであり、
健康状態に 関する重要な情報が含まれています。
さっそく、1日1回脈拍を 計測することから始めましょう。
脈拍数を把握することは、自分 の健康状態を知ることにつながります。
□いつ測るのか?
イスなどに座って リラックスし、5分 以上安静にした後に 測る。
毎回同じ条 件で測ることが肝心。
□どうやって測る のか?
手首の動脈に人差 し指、中指、薬指 を当てる。
そして、 1分間きちんと数える(30秒数えて2 倍してもよい)
□どのようにチェ ックするのか?
脈をとってわかる 異常(P2参照) に沿って体の状況を 把握しよう。
疲労感 なども併せて記録しておくとよい。
1週間ごとや1カ月ごとなど、節目節目でこの記録を見返しましょう。
すると、ある時、脈拍数の変化に気づくはずです。
気 になることや、異常が見つかったら、専門医で診察を受けましょう。
問診で症状を伝える際は、「脈拍数、脈拍は規則正しいか、
不規則か」「脈がとぶことがあるか」など、
詳しく話したほうが 医師の判断もしやすくなります。
1・心拍数とは? 脈拍数との違い
心拍数は一定の時間内に心臓 が拍動する回数をいいます。
心臓 は収縮と拡張を繰り返し、ポンプ のように一定のリズムで動くこと で
血液を全身に送り出していま す。
心臓が血液を送り出す際に生じる拍動が全身の動脈に伝わり、 脈拍が生じます。
この回数を脈拍 数と呼びます。
心拍と脈拍は同じ リズムを刻んでいるため、通常は 同じ意味で用いられます。
ただし、 不整脈があると心臓が拍動していても脈拍として伝わらないことも あり、
必ずしも「心拍数=脈拍数」 ではありません。
2・脈はトン トン トン、と打っていますか?
あなたはご自身の脈拍をチェックしていますか?
では、1分間 あなた自身の脈をとってみてください。
「トン トン トン トン トン トン……」と
一定のリズムで打っていることがわかります。
その回数は1分間でおよそ60~70回。
100回を超えていたり、50 回以下だったり、
打ち方のリズムが乱れていませんか?
これらは不整脈といわれるものです。
不整脈を正しく診断するに は、心電図検査を受けることが必要ですが、
脈拍の計測も大きな手 がかりとなるのです。
(心拍数と心臓病・生活習慣病シリーズ17を参照)