静脈血栓とはどんな病気でしょうか。
ケガをした時に出血しても、しばらくすると血は傷口で固まって、自然に止まります。
このように血液が固まることを「凝固」といいます。
通常、血液は血管の中では固まることなくさらさらと流れていますが、
血管が傷ついたり、血液の流れが悪くなったり、
血液自体が固まりやすくなったりすると、血管の中でも血栓ができることがあります。
できた血栓が血管の中を流れていき、肺の動脈に詰まる病気が「肺塞栓症」です。
合わせて「静脈血栓塞栓症」(VTE)と呼ばれています。
深部静脈血栓症は、深部静脈に血栓(血液のかたまり)が形成される病気で、
通常は脚で発生します。
・血栓は、静脈の損傷や血液の凝固を引き起こす病気により形成される場合や、
何らかの原因で心臓に戻る血流が遅くなることで形成される場合があります。
・血栓によって、脚や腕の腫れが生じることがあります。
・血栓が剥がれて血流に乗り、肺に到達すると、肺塞栓症を引き起こします。
・深部静脈血栓症を発見するために、ドプラ超音波検査や血液検査を行います。
抗凝固薬を投与します。
血栓(血液のかたまり)は、深部静脈に深部静脈血栓症を引き起こし、
表在静脈には表在静脈血栓症を引き起こします。
表在静脈は、通常は血栓(塞栓)を伴わずに炎症を起こし、
この状態は表在性血栓性静脈炎と呼ばれます。
深部静脈血栓症は脚や骨盤内に多く発生しますが、
場合によっては腕に生じることもあります。
その原因は
深部静脈血栓症には、主に以下の3つの要因が関わっています。
・静脈の内壁の損傷
・血液が凝固しやすい状態
・血流速度の低下
MSDマニュアル家庭版「深部静脈血栓症」を参照しています。