東京医科歯科大学の藤田紘一郎名誉教授は水の健康法で多くの本を書いておられます。
なかでも寄生虫、感染症、病原体を運ぶ飲料水研究のために70か国を訪ね、
様々な長寿に導く水や病気を癒す水に出会ったといいます。
とくに聖水といわれて世界中に知られている「ルルドの泉」。
HISの海外旅行ガイドには、次のように説明されています。
【フランスの健康をもたらすルルドの泉】
1858年、小さいルルド村の貧しい少女ベルナデッタが、
郊外のマッサビエルの洞窟のそばで薪拾いをしていると、
少女の耳元に不思議な風が流れそちらの方向を見てみると、
洞窟の岩肌の上に聖母マリアが出現したと云われています。
その後も少女の前に聖母は出現し、
幾度目かの時に少女に洞窟の岩の下にある泉を教えたそうです。
そこから湧き出る清水に、右手に麻痺を持った一人の女性が手を浸したところ、
麻痺が治ったという奇跡が起こり、
そこからこの「ルルドの泉」には
どんな病も癒す力があると信じられるようになりました。
現在この場所には、ルルドの聖母の大聖堂が建立されていて、
多くの巡礼者が参拝に訪れています。
ルルドの奇跡に関して科学的な解明も行われており、
快復した事例に関してもほとんどが医学的説明のできるものとなっています。
しかし、ほんのわずかですが科学的に説明のできない事例も存在しており、
人々にとって今も神聖な泉として大切にされています。
藤田教授はルルドの泉の水は、ピレネー山脈の石灰層を通過して湧く硬水であり、
カルシウムがかなり多く含まれているようです。
硬水は心筋梗塞、脳梗塞を予防し、それを求めて心臓病に苦しむ人々が、
年間600万人訪れるフランスの代表的なパワースポットです。
他にも優れた水で長寿を維持する国や地域があります。
パキスタンの北西部で7000mの山々に囲まれ、100歳以上の人が多く、
平均寿命は90歳といわれる「桃源郷」といわれいます。
【ビルカバンバ・エクアドル】
赤道直下で標高2000mの山から流れる水を飲む人々は長寿者が多いので有名。
【トラコテ・メキシコ】
カルシウム、鉄分が多い硬水。メキシコの北部にあり、
湧き出る水は糖尿病、アレルギー疾患に効果があるといわれています。
【ノルデナウ・ドイツ】
ドイツ北部の村に湧き出る水は奇跡の水といわれ、
廃坑になった岩石採掘場から湧き出る水を求めて年間、50万人が訪れるそうです。