昨年、ユニークな本が発行されています。
アンチエイジング専門病院「満尾クリニック」の満尾正医師が書かれた「食べる投資」です。
サブタイトルに「ハーバードが教える世界最高の食事術」とありますが、
最新の世界標準の栄養学を基盤にした問題提起です。
私は最近、藤樹の宿のファスティング講座で
ユダヤ人の知恵である「引き算健康法」をよく話します。
日本は真逆の「足し算健康法」なのですが、来会者にお聞きしますと、
まず9割がみごとに「足し算健康法」のドツボにみごとにはまっていることです。
ではどのようなものなのかですが、健康器具、青汁、サプリなどです。
そこには健康への投資、特に食への投資という志向がないのです。
さて、「食べる投資」でこのような指摘があります。
・・・責任あるビジネスパーソンは、オフィスを出ても、
社交というビジネスの場へ出向くことが多くなります。
そして毎夜のように会食の予定が入っているという方も少なくありません。
会食の目的は、同じテーブルを囲んでおいしいものを食しながら、
リラックスした雰囲気の中でビジネス上の関係性を深めることにあります。
そこに並ぶ料理は、よりよい空間を作りあげるための「パーティフード」になるわけです。
私のクリニックにいらっしゃるビジネスパーソンの栄養状態を調べると、
高尿酸血症、高脂血症、糖尿病など普段の食生活がくっきりと浮かびあがります。・・・
と満尾クリニックの一コマが書かれています。
藤樹の宿にもそのような生活を断ち切らなければならないと
決断して来会される方があります。
実際、厚労省の国民健康栄養調査によれば、肥満者の割合は
30歳台男性・・・32%
40歳台男性・・・35%
50歳台男性・・・32%
では女性は
30歳台男性・・・14%
40歳台男性・・・17%
50歳台男性・・・22%
つまり男性は3人に1人が肥満、女性は4人に1人という割合です。
明らかに男性の食生活に問題があるのです。
そしてそこにつきいて回るのはアルコールです。
お互いに酌み交わしながら飲みますから、制限ができません。
まさにドラマ「半沢直樹2」ではそのようなシーンがたくさん出てきます。
あれは日本のビジネスパーソンの典型的なシーンです。
そして会食の後はまた2次会でアルコール、また自宅に帰ってもアルコールで、
結果的には食べ過ぎ、
飲みすぎで体がどのような状態になるかを満尾正医師は次のように書かれています。
・体が重くて苦しい
・動くのがおっくうで何もしたくない
・とにかく今すぐ寝てしまいたい
・そのくせ眠りが浅くてすぐ目が覚める
・翌日になっても胃腸の調子が悪くて重苦しい
これでは、ハイパフォーマンスな人生を実現することは到底不可能です・・
とありますが全くその通りです。