病気は、その人の心の持ち方しだいで軽くもなるし、また重くもなるという意味です。
病気は気の持ちようによって良くも悪くもなるという意味のことわざです。
ここで用いられている「気」とは、古来中国の漢方医学の考え方から引用されたものです。
おもに目に見えないエネルギーのことを指し、気持ち・やる気・雰囲気など、
非常に幅広い意味を含みますが、最近注目されているのは、
「現代型栄養失調」だと言われています。とくにうつ病がその代表例です。
うつ病はなぜ起こるのかが、はっきりした原因はまだよくわかっていませんが、
脳で働く神経の伝達物質の働きが悪くなるのと同時に、
ストレスやからだの病気、環境の変化など、
さまざまな要因が重なって発病すると考えられています。
大切なことは、うつ病はただ1つの原因のみで発病するのではないということです。
うつ病の原因を調べる最近の研究では、
脳の神経細胞における情報の伝わり方に異変が生じているということが報告されています。
私たちは生活の中で、脳から「食べる」、「寝る」などの
基本的な動作の命令をからだに伝えていますが、
「意欲」や「記憶」などの感情を伝えたり、知的な命令もしています。
このとき神経の細胞から細胞へ情報を伝えているのが「神経伝達物質」と
呼ばれるものです。
気分や意欲、記憶などの人の感情にかかわる情報の伝わり方をコントロールし、
こころとからだの働きを活性化していると考えられています。
うつ病では、何らかの原因で神経の細胞と細胞の間にあるセロトニンと
ノルアドレナリンの量が減って、情報がうまく伝わらないために、
さまざまな症状があらわれると考えられています。
感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっています。
セロトニンが不足すると脳の機能の低下が見られたり、
心のバランスを保つことが難しくなります。
睡眠障害などの原因になりうることも知られています。
そして気分や感情をコントロールして
心の安定を保つ脳内ホルモン「セロトニン」を増やしましょう。
別名、しあわせホルモンと呼ばれる脳内ホルモンで、
「ノルアドレナリン(神経を興奮)」や「ドーパミン(快感を増幅)」と並び、
感情や精神面、睡眠など人間の大切な機能に深く関係する三大神経伝達物質の1つです。
脳は緊張やストレスを感じるとセロトニンを分泌し、
自律神経のバランスを整えようとします。
ストレスが溜まっている時に温泉に入ったり、
リラックス効果のある体操などを行ったりすると癒されるのは、
しかし、ストレスや疲労が溜まると、セロトニンの分泌量が減ったり、
働きが制限されたりしてしまいます。