これまでは食べない投資を紹介してきましたが、
この本の後半に食べないことへの投資を書いておられます。
これはリスクマネジメント手法、思考なのです。
食べるもものを厳選するのもリスクマネジメントですが、それ以上に大事なのは、
何を食べないかであり、また食を減らし、
食べないかというまさに食べない投資を提案しておられるのは、
まさに最大のリスクマネジメントということになります。
食べない投資とは何かですが、何を選ぶか、
食べるものを見極めると同時にそれ以上に大事なのは、
「何を避けるか」ということです。
いくらいいものを選択して食べていても、
健康被害が明らかな多くの危険な添加物が使用されているものばかり食べていたら、
健康上は大きなリスクを抱えてしまいます。
何を避けていくのか、その自衛のための「食べない投資」というリスクマネジメントが必要です。
まず、糖質の摂りすぎに注意しなければならないことです。
糖質制限ダイエットが流行ししているのは、
いかに私たちが糖質過剰状態になっているかという証明でもあります。
朝からパン、昼食はパスタやうどん、午後はケーキ、
夜は会食でお酒と相当な糖質を摂っているビジネスマンが多いのです。
ビジネスの能率向上に糖質の食事は脳内活性に必要なのですが、
これが糖質過剰になると大きなリスクを抱えることになります。
つまり体に必要な分を上回って糖質を摂取していきますと、
肝臓や体内に脂肪として蓄えられます。
その状態が続くと肥満となり、メタボリックシンドロームなどの原因に繋がります。
肥満になると、糖尿病など生活習慣病のリスクが約2倍に上がるのです。
例えば、肥満には血圧を上げるホルモンも多く分泌されるため、
高血圧になりやすいのです。
糖質過剰で糖化たんぱく質が増加し、正常に戻れなくなってしまいます。
これがAGEs(終末糖化産物、後期糖化生成物)なのです。
そしてAGEsは
糖尿病、アテローム性動脈硬化症、慢性腎不全、アルツハイマー型認知症などの
変性疾患を悪化させると言われ、糖尿病の血管系合併症の原因ともされています。
活性酸素による細胞障害を加速し、機能を変化させるともいわれています。
とくに喫煙はAGEsを増加させます。
これは、AGEsはタバコの葉を乾燥させる際に糖が存在すると生成され、
喫煙により、これらのAGEsが肺から吸収されるからです。
血中AGEsおよび皮膚中AGEs(皮膚の自発蛍光で測定)濃度は
非喫煙者に比べて喫煙者で高いのです。
AGEsは体内の細胞や分子のほぼ全てのタイプに影響を与え、
加齢の一因でかつ加齢性慢性疾患の原因であると考えられます。
糖尿病の血管合併症の原因ともされています。
糖尿病患者の高血糖性の酸化ストレスや高脂血症[要出典]などの病的状態では、
AGEs生成量は通常より多く、
AGEsは妊娠糖尿病の炎症性因子としても知られています。
動物およびヒトでは多量の外因性AGEsが吸収されて体の負担となり、
アテローム性動脈硬化や腎不全などの原因となっていると言われます。
ただし、味噌・醤油・コーヒーなどに含まれる
メラノイジンは強い抗酸化作用を備えており、
摂取することでさまざまな健康の増進に繋がるとされてきたので、
食物から摂取するすべてのAGEsを体に悪影響を与える物質と考えるのは誤りです。