糖尿病の症状ですが、症状がなく糖尿病になっていることに気がついていない方も多くいます。
糖尿病では、かなり血糖値が高くなければ症状が現れません。
高血糖における症状は、
・喉が渇く、水をよく飲む
・尿の回数が増える
・体重が減る
・疲れやすくなる
などです。
さらに血糖値が高くなると、意識障害に至ることもあります。
症状がまったくないまま健診などで糖尿病が判明する方もいれば、
急に高血糖の症状が現れて糖尿病が判明する方もいます。
また、眼や腎臓の合併症の症状が現れて、初めて糖尿病と診断される方もいます。
糖尿病は、その成りたちによっていくつかの種類に分類されますが、
大きく分けると「1型糖尿病」、「2型糖尿病」、「妊娠糖尿病」があります。
1型糖尿病では、膵臓からインスリンがほとんど出なくなることにより
血糖値が高くなります。
生きていくために、注射でインスリンを補う治療が必須となります。
この状態を、インスリン依存状態といいます(表1:1型糖尿病と2型糖尿病の特徴)。
2型糖尿病は、インスリンが出にくくなったり(インスリン分泌低下)、
インスリンが効きにくくなったり(インスリン抵抗性)することによって
血糖値が高くなります。
2型糖尿病となる原因は、遺伝的な影響に加えて、
食べ過ぎ、運動不足、肥満などの環境的な影響があるといわれています。
すべての2型糖尿病患者の方に生活習慣の問題があるわけではありませんが、
血糖値を望ましい範囲にコントロールするためには、
食事や運動習慣の見直しがとても重要です。
・妊娠糖尿病
妊娠中に初めてわかった、まだ糖尿病には至っていない血糖の上昇をいいます。
糖は赤ちゃんの栄養となるので、
多すぎても少なすぎても成長に影響を及ぼすことがあります。
そのため、お腹の赤ちゃんに十分な栄養を与えながら、
細やかな血糖管理をすることが大切です。
妊娠中は絶えず赤ちゃんに栄養を与えているため、
お腹が空いているときの血糖値は、妊娠していないときと比べて低くなります。
一方で、胎盤からでるホルモンの影響でインスリンが効きにくくなり、
食後の血糖値は上がりやすくなります。
多くの場合、高い血糖値は出産のあとに戻りますが、
妊娠糖尿病を経験した方は将来糖尿病になりやすいといわれています。