エンプティカロリー食品の真逆が「ホールフード※」です。
※食べられる前の加工(英語版)や精製(砂糖など)を行わないか、可能な限り抑えた植物性食品のことである。ホールフードの例として、全粒穀物、芋、豆果、 果実、野菜などが挙げられる。転じて、「自然食品」という意味で用いられることもある。(ウィキ)
白い主食ではなく、玄米、雑穀米、ライ麦パン、全粒粉のパン、麺類などです。
最近は、健康的な食事法としてホールフードが注目を集めています。
ホールフードと聞くと何やら新種の食品のようですが、
食べものを丸ごと、全部いただくことなんです。
マクロビでは、「一物全体」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、
ホールフードはまさに食べ物は全体で食べた方が良い、という考え方とその実践です。
ホールフードとは食品摂取に関する一つの考え方であり、
穀物や野菜、果物など、余すところなく全部食べようという方針で食事をすることです。
つまり加工や精製をせずに、素材の持っているものをすべて、
皮なども一緒にいただいてしまうことです。
穀物や野菜、果物などは、普段捨てている部分にこそ、
栄養がたくさん含まれていることが多くあります。
だからホールフードは健康面でとても理にかなっており、
またエコロジー的な視点からも、捨ててしまう部分がなくなるのは嬉しいです。
日本には「もったいない」という言葉もあるとおり、
野菜などはありがたく頂戴し、全部食べてしまうのが普通でした。
例えば漬物や千切り大根など皮付きのまま使うものは今もあり、
昔の名残がうかがえます。皮をむくようになったのは
戦後になってからと言われています。
食感を良くして味を良くするため、また化学肥料の使用が増え、
残留農薬が気になるようになってきたからです。
最近になってホールフードが見直されるようになったのは、
結局私たちは栄養素がいっぱい詰まっている部分を捨てているのであって、
それがいかに無駄で残念なことなのか理解しはじめたからなんです。
例えば、米は精製してぬかや胚芽を除いた、白い米を利用することが多いと思います。
しかし米のぬかや胚芽には驚くほどの栄養素が含まれており、
精製していない玄米は完全栄養食と言われるほど、ビタミンやミネラル、
食物繊維など人間に必要な栄養素の宝庫なんです。
また野菜や果物は、皮や芯を切り捨ててしまうことが多いと思います。
しかし皮にも栄養分がたっぷり含まれており、
例えばキャベツやブロッコリーの芯、かぼちゃの種などには、
捨ててしまうのはもったいないほどの栄養が含まれています。
料理法を工夫すればOK、丸ごと全部いただきましょう。
野菜は皮つきのままだと、どうしても食べにくい物もあります。
しかしよく煮込んだり揚げたりするなど、
料理法を工夫することで皮まで美味しく食べられる物もあります。
また野菜の皮や芯などを集めて煮込み、だしを取るのも一つの方法です。
スープにしたり、他の料理に利用したりと色々と使えます。
果物に関しては、りんごは皮ごと食べた経験があると思いますが、
意外なところでは、桃やネクタリン、キウイ、ブドウなども皮ごと美味しくいただけます。
柑橘類の皮はそのままでは食べにくいですが、
やはり捨ててしまうのはもったいなく、ジャムにしたりお菓子の材料にするなど、
利用法を見つけてみるとよいでしょう。
野菜や果物を皮ごといただく場合、
農薬が気になるという方もいらっしゃると思います。
その場合は無農薬・低農薬のものを選ぶなどして、
生活の中にホールフードを取り入れてみてはいかがでしょうか。