マーガリンやショートニング、業務用油などを作る過程で発生するものです。
また、牛肉や乳製品などには天然由来のトランス脂肪酸が若干含まれています。
善玉コレステロールを減らす働きがあります。
ですから、大量に摂取すると動脈硬化などで身体に悪影響を及ぼす危険性があります。
このため、欧米では食品に含まれるトランス脂肪酸の量を表示することを義務付けたり、
トランス脂肪酸の含有量を規制するなどの動きがみられます。
しかし日本では、国家レベルでの対応はいまのところ、ありません。
日本人はトランス脂肪酸の摂取量が少ないこと、
などが理由になっています。
事実、現段階では日本でのトランス脂肪酸による健康被害は少ないと考えられますが、
スナック菓子が好きな人やファーストフードなどで外食が多い人は注意が必要です。
出来るだけ様々な食材をバランス良く食べるよう心掛けましょう。
脂肪酸とは?(良い脂質、悪い脂質について)
◎ 脂質のイメージ
「脂質」は「糖質」「たんぱく質」に並ぶ3大栄養素の一つです。
しかし、「脂質」=(イコール)
「油っこい食べ物」=「健康に悪い物」という
イメージの方も一定数いらっしゃるのではないでしょうか?
実は「脂質」と一口に言っても様々な物質の総称を指すものであり、
その内容を細かく見ていくと一概に「健康に悪い物」とは言えない側面があります。
今回のコラムでは「脂質」を構成する主要要素である「脂肪酸」について解説します。
◎ 脂肪酸とは?
「脂肪酸」は「脂質」の主要な構成要素で、
脂肪酸が他の様々な形体の物質と結びつくことで脂質を形成しています。
脂肪および脂肪酸は体内で下記のような働きをする為、
人の健康にとって欠かせない存在であると言えます。
・ 活動のエネルギー源(カロリー)
・ 人体の細胞膜、ホルモン、核膜などを構成
・ 皮下脂肪として臓器や外部刺激(寒さや物理刺激)からの保護(バリア機能)
・ 脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収促進
◎ 脂肪酸の種類
脂肪酸は大きく分けて下記の4つの分類に分けることができます。
「飽和脂肪酸」
・ エネルギーとして使われやすく、体内で合成できる脂肪酸
・ 一般に過剰摂取になりやすく、過剰摂取は健康面でデメリットあり
・ 物質として安定(炭素鎖2重結合を持たない構造)
・ 肉、乳製品(牛乳、バター)卵黄、チョコレート、ココナッツ、パーム油などに多く含まれる
・ ステアリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸など