C・発症からの一般的な経過
これまでの報告では、感染が確認された症状のある方の約8割は
軽症のまま治癒している一方、
高齢者や基礎疾患(高血圧、心不全、呼吸器疾患(COPD等))のある方、
人工透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤を用いている方等は
重症化するリスクが高いといわれています。
重症化する方は、普通の風邪症状から1週間程度で症状が悪化し肺炎に至るようです。
そこからさらに悪化した場合は、
人工呼吸器など集中治療が必要となり、
インフルエンザよりも入院期間が長くなる事例が報告されています。
新型コロナウイルス感染症COVID19診療の手引き(第3版、厚生労働省)を参考
D・新型コロナウイルス感染症の一般的な経過(PDF:88KB)
PCR検査とは
新型コロナウイルス感染症の診断にはPCR検査が用いられます。
偽陰性(誤って陰性と判定されること)が起こりうるとされています。
E・治療方法
レムデシビルが承認されましたが、重症者を対象とした薬であり、
副作用のリスクもあるため、広く使える特効薬とは言えません。
現時点においては、ウイルスが上気道や肺で
増えることで生じる発熱や咳などの症状を緩和する対症療法が中心となっており、
解熱剤や咳止め薬の投与、点滴等が実施されています。
対症療法により全身状態をサポートすることで、
この間にウイルスに対する抗体が作られるようになり、
ウイルスが排除されて治癒に至ると考えられます。
肺炎を起こした場合には、酸素投与や人工呼吸器管理を行うこともあります。
F・体調が悪いときは休む
風邪やインフルエンザと同様に、発熱や風邪症状等がみられるときは、
無理して通学や出勤をせず、学校や会社を休んでください。
休むことはご本人のためにもなりますし、
感染拡大の防止にもつながる大切な行動です。
症状が続く場合、毎日体温を測定して記録していただき、
必要に応じてかかりつけ医やお近くの医療機関にご相談下さい。
事業者の皆さまにおかれましても、
職場の感染症対策に取り組んでいただきますようお願いします。