日本人の食生活において魚は切っ ても切り離せない存在で、
中でもマグロは刺身やお寿司などとして日本人が最も好む魚です。
日本は、世界で獲れるマグロ全体の実に3分の1を消費する
世界一のマグロ消費大国です。
しかし、世界的に水産資源の枯渇が危惧されるなかで、
マグロやクジラの大幅な漁獲規制の動きが報じられています。
一方、食の安全面で気になることがあります。
その一つがマグロやカジキなどの大型魚類やクジラ類の水銀汚染の問題です。
水銀のゆえにこのような魚をよく食べる人は、体が疲れやすいと言われています。
水銀は、地球上に比較的多く存在する元素で
火山の噴火などによる地殻からの噴出ガスや海水面からの蒸発によるものなのですが、
石炭の燃焼、ゴミ焼却や工場からの排出などの人間活動も環境中の水銀量を
近年、富に増加させています。
自然界の水銀の大部分は無機水銀としてその化学形態を変え ながら環境中を循環し、
やがて降雨等により河川や海に流出し、
水中の微生物の働きで神経毒性をもつメチル水銀に変換されます。
このようにし てできたメチル水銀は、
プランクトン→小魚→大型魚類といった水生生物の食物連鎖によって濃縮され、
特にマグロ、カジキ、サメなどの大型魚類、キンメダイ などの
深海魚、ハクジラ類などに比較的高濃度に蓄積されていくのです。
マグロなどの魚介類を食べることで有害なメチル水銀を体内に摂取してしまいます。
また、養殖魚は抗生物質などが健康に大きな影響を与えています。
ゆえになるべく小型魚である、
天然のアジ、イワシ、サンマ、ニシン、シャケ、シラス、チリメンジャコ、
オキアミなど安心して食べれるものです。
また、日本の伝統食でヒジキがあります。
食物繊維、カリウムが豊富なのですが、気になるニュースが
16年前に報道されています。
英食品規格庁が日本から輸入されたヒジキの中に、
発がん性が指摘されている無機ヒ素が高い濃度で含まれているとして、
英国民にヒジキを食べないよう勧告したのです。
英国内で市販されている海藻類のうち、ヒジキやワカメ、昆布など5種類について、
毒性をサンプル検査したところヒジキの全サンプル9銘柄から、
他の4種類には見られない無機ヒ素が高濃度で見つかったというのです。
これまで時々食べていたとしても、著しく発がん性が高まったとはいえない」
としながらも「日常的に摂取すれば高まる可能性がある」と、
勧告を決めたというのです。
検査は、カナダで同様の結果が出たことを受けて実施されました。
カナダではすでにヒジキの摂取を避けるよう行政指導が行われているというのです。
ヒ素はいうまでもなくヒ素は有害性が高く、微量であっても長期間摂取すると、
角化症などの皮膚疾患や発がん、および
代謝疾患、神経疾患、免疫抑制など、
ヒ素の事件は、森永ヒ素混入事件、和歌山のカレー殺人事件で使用されました。
海藻類は水溶性食物繊維なので大いに摂るべきですが、
なるべくヒ素がらみなのでヒジキは少なくということになります。