国土全土が海に囲まれた日本は、
海藻をフル活用してきた世界に誇る日本食を創作してきました。
欧州の白人は家畜を活用して栄養を満たし、
日本は海洋資源である海藻で満たしましたから、
そのDNAで、欧州人は牛乳や肉を消化する酵素が出来上がっていますが、
日本人はその酵素がなく、実に乳糖不耐症は85%、欧州では僅か5%なのです。
そしてこの海藻は最近の研究でガンの阻止率が35%~70%という研究が出ています。
中でもヒジキ、ワカメが抜群の結果なのです。
ヒジキは古代から重要な食用海藻だったのです。
明治まで主食は「お米、麦、ヒジキ」と言われていたのです。
「食の医学館」ではヒジキについてこのように説明しています。
・・・カルシウムやマグネシウムの効果が抜群。
貧血や、骨量が減少する更年期以降の女性に欠かせませんし、
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を防ぎます。
また精神安定作用があり、イライラや不眠を解消します。
カルシウムは、マグネシウムとの比率が2対1のバランスのときが、
もっとも効率的に体内で吸収利用されますが、ヒジキはどちらも多く、
理想的な比率になっているのが特徴です。
食物繊維も豊富で、腸内の老廃物を取り除き、
便秘の解消や大腸がんの予防に役立ちます。
ヨード(ヨウ素)やマンガンも含まれ、甲状腺ホルモンの分泌をうながしたり、
疲労を回復させたりします。
また、ピロリ菌が胃壁につかないようにするフコイダンという
物質もヒジキには含まれています。
これは、コレステロールを取り込んで排出したり、
がん細胞に対して抵抗力を強める作用があるほか、
動脈硬化や高血圧のリスクを下げます。
ほかに、味覚や嗅覚の異常や肌のかさつきを防ぐ亜鉛や、
粘膜を正常に保ち、健康な皮膚をつくるビタミンB2も含んでいます。・・・
ワカメもこのように説明されています。
・・・ぬめり成分のアルギン酸やフコイダンなどの多糖類と、
カルシウム、ヨード(ヨウ素)です。
アルギン酸は、腸のナトリウムと結合して体外に排泄させる働きがあるので、
塩分のとりすぎを防ぎ、血圧の上昇を抑える作用があります。
つまり高血圧や動脈硬化の悪化を防ぐことが期待できます。
ぬめり成分の多糖類などの食物繊維は、便秘を解消させ、
大腸がんを防ぐ効果が得られます。
ヨードは、新陳代謝をうながし細胞を活発化させ、
病気に負けない抵抗力を養う成分です。
ヨード不足による甲状腺ホルモンの障害をもつ人は
すすんで摂取する必要があるでしょう。
ほかに、活性酸素の害を防ぐカロテン、健康な歯や骨をつくり、
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を防ぐカルシウムなども含まれます。・・・
こうして日本沿岸の海藻は日本の飢饉まで防いできたとも言われています。
今、食糧自給率37%という先進国最悪の食糧安全保障ですが、
それを救うのは海藻の国であることを見直さないといけないようです。
江戸幕末に来航した黒船が下田や箱館で海藻を採集して以来、
日本海藻学の祖、岡村金太郎をはじめとする海藻学者たちによって、
これまで約1,500種の海藻が報告されてきました。
海藻をフル活用して、健康ニッポンを取り戻しましょう。