スーパーに行くと海外から輸入されたドライフルーツセットが売られていますが、
日本には古来から素晴らしいドライフルーツがあります。
それは干し柿です。
アメリカやヨーロッパでは干しブドウをはじめ,
プラム,アンズ,マルメロ,リンゴなど種類も量も多くつくられています。
干しブドウは収穫したブドウの種を抜き,天日で乾燥させます。
その他の果実の多くは苛性ソーダなどの溶液に浸けて皮を除き,
褐変を防ぐため亜硫酸処理を施し,天日乾燥か人工乾燥を行います。
そのまま食べるほか,ケーキに用いたり,シリアルと一緒に食べたりします。
この中で干し柿は、
日本、朝鮮半島、中国大陸、台湾、ベトナムなどで作られています。
干し柿の製法が伝えられています。
干し柿に用いられる柿は、そのままでは食べられない渋柿を使用します。
それを乾燥させると渋柿の可溶性のタンニン(カキタンニン、シブオール)が
不溶性に変わって(渋抜きがされて)渋味がなくなり、
甘味が強く感じられるようになります。
その甘さは砂糖の約1.5倍とも言われています。
乾燥させずに生食される甘柿とは風味や食感が大幅に異なるため、
甘柿が苦手でも干し柿は平気で食べる人もいるし、
逆に甘柿が好きでも干し柿が苦手な人もいるほどです。
甘柿は渋柿と違って渋抜きをせずに食べられますが、
糖度そのものは渋柿のほうがはるかに高いため、
甘柿を干し柿にしても渋柿ほどには甘くならないので大半は渋柿を用います。
表面に白い粉が付着していることが多いが、
これは柿の実の糖分が結晶化したものです。
日本での干し柿の存在が確認できるのは、
平安時代で祭礼用の菓子として記載されています。
日本での甘柿の登場は鎌倉時代以降であり、
干柿の歴史は甘柿よりも古いのです。
戦国時代の頃より美濃地方の名産品になっており、
織田信長が自領の名物としてルイス・フロイスに贈った逸話があります。
干しイチジクの一種と誤解していたようです。
干しイチジクは、ヨーロッパでは一般的なドライフルーツです。
1900年に開催されたパリ万国博覧会に、
岐阜県の堂上蜂屋柿が出品されて銀杯を受賞、
1904年のセントルイス万国博覧会では金杯を受賞しています。
日本では和菓子、柿羊羹、柿なますなど和食で高級品として用いられています。
それ以外に西欧では、畑のミルクと言われる干しブドウがあります。
クッキー、パン、サラダに用いますと風味、栄養価が倍加します。
また最近は、ブルーベリーも目の老化に効くと注目されています。
また干しリンゴは、再評価されています。
1日1個リンゴを食べると医者は青くなると言われるほどリンゴは
驚異的な抗がん作用があります。
他にもドライプルーン、干しアンズ、干しマンゴ、干しパイナップルがありますが、
問題は自然乾燥が少ないことです。
果実の色を残すために、亜硫酸ソーダなどの液体に侵足すとか、
硫黄などの処理をしてから乾燥させていることです。
乾燥すれば褐色になるのは当然で、果実の色は変わって当たり前です。
こうしたドライフルーツはなるべく避けましょう。