甲田医師は現代医学で難病とされている病気、たとえば膠原病(注・01)、
重症筋無力症(注・02)、慢性腎炎、慢性甲状腺炎(注・03)、
気管支喘息、アトピー性皮膚炎は、厳しい少食指導で克服されておられ、
少食こそ「正食」であり、「少食に病いなし」と確信していると言われます。
つまり近代医学、近代栄養学は、
「栄養を摂らなければならない」というマインドコントロールに左右され、
病気も治らず、一生、人生を棒に振るということになると言われます。
この近代栄養学の壁が崩れない限り、先にあげた病気は治らないのです。
説明すれば分かったとしても、実行できないのです。
そして実行しようとすると強烈な食欲に支配され、振り回され、
食べ過ぎるということになってしまうのです。
その結果は当然、治るべきはずの病気が治らない、克服もできず、
病苦に泣く生涯を送ることになります。
甲田医師はこのような要因は「自分の業の深さに振り回されているからだ」と
指摘しておられますが、業(ごう)は、聖書では罪です。
昨日の箴言のように人間の欲望のもたらす罪です。
ここから解放されない限り、食欲の欲望は募るばかりで止むことはありません。
天地創造の神を知らない限り、その歯止めはあり得ません。
(注・01)膠原病
病理形態学的に全身の膠原線維フィブリノイド変性を来し、
その原因として自己免疫現象が考えられている疾患群です。
全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性硬化症(PSS)、
皮膚筋炎(DM)、関節リウマチ(RA)、リウマチ熱(RF)、
結節性多発性動脈炎(PN)の6疾患を古典的膠原病といいます。
現在ではこれに加えて、リウマチ性多発筋痛症、
側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎、多発性筋炎、シェーグレン症候群、
混合性結合組織病(MCTD)、重複症候群、アレルギー性肉芽腫性血管炎、
ウェゲナー肉芽腫症などの類縁疾患を含めて扱うのが一般的です
(注・02)重症筋無力症
運動を起こす命令は、電気刺激として神経を伝わっていき筋肉を収縮させます。
神経と筋肉の間には神経筋接合部というすきまがあり、
ここではアセチルコリンという物質が刺激の最終的な伝達を担っています。
重症筋無力症は、この伝達が十分になされないために、
筋肉の収縮が弱く、次第に神経の命令どおりに筋肉が動かなくなり、
疲労してしまう病気です。
(注・03)慢性甲状腺炎
1912年、橋本策はかる博士により報告された病気で、橋本病とも呼ばれています。
本来は外部から入り込んだ異物に対して起きる免疫反応が、
自分の体の細胞に対して起きて甲状腺の細胞が壊れ、
細胞と細胞の間に線維化が起こる臓器特異的自己免疫疾患です。
女性に圧倒的に多く、最近の研究では10人に1人か
それ以上の頻度ではないかといわれています。