3・一食献上で飢える人々を助ける
甲田医師は、少食で節約したせめて1食分を飢えた民を救うということに回す、
一食献上を提言されています。
立正佼成会など宗教団体が実行しているといいますが、
日本でこの一食献上は果たして可能なのかです。
日本教が支配するこの国ではできないでしょう。
今、世界ではこれを実施しているのは、イスラム教徒のラマダーン(注・01)です。
イスラム教徒(注・02)は、世界でどれだけの人口がいるかです。
現在16億人ですが、このイスラム教徒が断食を一斉にするのが
ラマダーンでこの期間に甲田医師の提言されたこと以上の断食をした分を
貧しい、弱った人たちに分け与えることを実行しているのです。
甲田医師のような提言ではなく、
事実、世界各地のイスラム教徒たち16億人が実行しているのです。
日本は一神教を受け入れる下地が全くなく、
甲田提言は残念ながら提言で終わりなのです。
ラマダーン(注・01)
「ラマダーン」を、断食のことと誤って捉える人も少なくないが、
ただし、ラマダーンという言葉が断食を今日では意味することも増えてきている。
コーランが預言者ムハンマドに啓示され、イスラム教徒にとって、
ラマダンは「聖なる月」となった。
この月において、ムスリムは日の出から日没にかけて、
一切の飲食を断つことにより、空腹や自己犠牲を経験し、
飢えた人や平等への共感を育むことを重視する。
また親族や友人らと共に苦しい体験を分かち合うことで、
ムスリム同士の連帯感は強まり、
多くの寄付(ザカート)や施し(イフタール)が行われる。
断食中は、飲食を断つだけではなく、喧嘩や悪口や闘争はない。
イスラム教徒(注・02)
【ニューヨーク=共同】世界の宗教別人口は現在キリスト教徒が最大勢力だが、
2100年になるとイスラム教徒が最大勢力になるとの
予測を米調査機関ピュー・リサーチ・センターがまとめた。
両者の勢力が伯仲するのは人類史上初めてだとしている。
地域別などに人口動態を調査し、10年から50年まで40年間の変動予測を作成した。
10年のキリスト教徒は約21億7千万人、イスラム教徒は約16億人で、
それぞれ世界人口の31.4%と23.2%を占めた。
50年になるとイスラム教徒は27億6千万人(29.7%)となり、
キリスト教徒の29億2千万人(31.4%)に人数と比率で急接近する。
40年間のイスラム教徒の増加率は73%で、
調査は50年にはインドがヒンズー教徒の優位を保ちつつ、
イスラム教徒の数が世界最多の国になると予測している。
50年までの変動がその後も継続すると仮定した場合、
70年にはイスラム教徒とキリスト教徒が世界人口の32.3%ずつで拮抗し、
2100年にはイスラム教徒が35%に達して
キリスト教徒を1ポイント上回ると予測している。
(2015年日経新聞)