4・国家のため
甲田医師の第4番目の提言は、
1億2千万という日本国民が朝食を抜いて、その分を節約し、
国を富ませるということを書いておられます。
しかし、これも昨日のようなラマダーンのように戒律が徹底した宗教規定がない国、
ニッポンでは無理です。
1食分を抜くことすら不可能です。
朝、モーニングするのが当たり前、
しかも国は食育基本法で3食を推進している国です。
ましてや仮にできても朝の浮いた食費をそのまま国に収めることなど
絶対に不可能です。
今、アメリカの戦後政策で食べ過ぎに導かれてきたこの国を変革することは
不可能です。
もし可能性があるならば戦争しかありません。
日本は四方を海に囲まれ、海上閉鎖され、兵糧攻め(注・01)は
攻められた城内で人肉も食す地獄絵図になったといいます。
日本では「食料安全保障」(注・02)を制定していますが、
食糧自給率は先進国最悪の37%なので秀吉の三木城並みをされたら
地獄絵図は間違いありません。
兵糧攻め(注・01)
敵の食糧補給路を断ち、兵糧を欠乏させることによって打ち負かす攻め方。
食じき攻め。戦国時代に
三木城の戦いは、1578年2月~1580年1月の間に攻防が繰り広げられ、
羽柴秀吉の勝利に終わった。
合戦当初は別所氏が戦いを有利に進めたが、徐々に形成は逆転。
秀吉が攻勢に転じ、三木城に兵糧が搬入できないように、交通路を遮断した。
三木城内では兵糧の補給路が絶たれたので、兵糧が底を尽くと、
餓死者が数千人に及んだという。
はじめは糠や飼葉(馬の餌)を食していたが、それが尽きると
牛、馬、鶏、犬を食べるようになった。
それだけで飢えを凌げなくなると、ついには人を刺し殺し、
その肉を食らったと伝えている。
「食料安全保障」(注・02)
食料は人間の生命の維持に欠くことができないものであるだけでなく、
健康で充実した生活の基礎として重要なものです。
全ての国民が、将来にわたって良質な食料を合理的な価格で
入手できるようにすることは、国の基本的な責務です。
このため、平成11年7月に公布・施行された
「食料・農業・農村基本法」においては、
国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、
これと輸入及び備蓄を適切に組み合わせ、
食料の安定的な供給を確保することとしています。
また、凶作や輸入の途絶等の不測の事態が生じた場合にも、
国民が最低限度必要とする食料の供給を確保しなければなりません。
世界的な人口増加等による食料需要の増大、気候変動による生産減少など、
国内外の様々な要因によって食料供給に影響を及ぼす可能性があり、
食料の安定供給に対する国民の不安も高まっています。
このため、不測の事態に備え、日頃からそうした要因の影響等を
分析、評価するとともに、不測の事態が生じた場合の
具体的な対応手順の整備等を進めておく事が重要です。
こうした取り組みを通じて、総合的な食料安全保障の確立を図っていきます。
同法においては、不測時における食料安全保障に関する規定を設け、
不測時において国が必要な施策を講ずることを明らかにしています。