甲田医師の宿便を解説されています。
たとえで腸の中で食べ過ぎという交通渋滞で平易に説明されておられます。
腸管内に溜まる過剰な食物は、単に渋滞ではすみません。
食物の残渣を収容するために、腸管は横に膨らんだり、長く伸びていきます。
そして腸壁にポケットのような袋が憩室(注・01)で
現代医学でもここに「憩室に糞便が溜まったまま長時間が経つと、
内部で細菌が増殖する」と解説していますが、
実際にここで癒着が生まれ、腸の変形、狭窄、ねじれなどが生じてくるのです。
そうすると腸管内をスムーズに通れなくなり、
腸管内にあらゆる食物の残渣=渋滞が発生します。
それを宿便といいます。
もちろん宿便は腸内微生物で分解されていきますので
長期間、宿便が腸壁にへばりついてはいません。
ただ憩室の同じところに過剰な食物が絶え間なく送られてくると
腐敗と発酵が当然、起こります。
すると
・ガンの発生
・アレルギー(とくにアトピー)
などが起こります。
つまり風船のようにふくらみ、腸の中で蠕動運動が活発にできなくなるのです。
では食津繊維は便通をくすると思い込んでいる人も多く、
野菜、果物、サツマイモなどたくさん食べ過ぎて、腹部膨張で苦しむことになります。
これらの食物は酵素が多く、腸管内では増々、発酵が進んで、
多くガスが発生します。
このガスが腸管内の通りがいい人はオナラで外に出ますが、
腹部膨張の方はそうではありません。
このガスが腸壁から吸収されますとふらつき、めまい、立ちくらみが生じます。
また
・脳卒中
・心筋梗塞
は特に腐敗、発酵が大きな原因なのです。
憩室(注・01)
現代医学では下記のような解説がなされています。
憩室とは、消化管壁の一部が外側に突出し、嚢状(のうじょう・袋状の形のこと)になった状態をいいます。憩室は食道、胃、十二指腸、小腸、大腸のいずれにもできますが、大腸にできることが一番多い病気です。憩室があっても大半の方は無症状のまま生活をされています。しかし、憩室に糞便が溜まったまま長時間が経つと、内部で細菌が増殖し、憩室に炎症が生じます。これを「憩室炎」といい、腹痛や発熱、また下痢症状などが出現します。炎症の強さによっては、腸管穿孔(腸管に穴が空くこと)を引き起こしたり、膿瘍を形成したりすることもあり、非常に注意が必要です。また、憩室内の血管が貯留した便によって傷つけれられて出血することを「憩室出血」といいます。憩室炎と違って腹痛や発熱は見られませんが、突然の血便で発症することが特徴的です。