3・発酵食は栄養を分子化する
発酵食はすなわち酵素がいっぱいだということです。
発酵する前のブドウは、ブドウ酒として発酵したものとでは、
約2000倍の微生物が(善玉菌)が増加しているのです。
また、ぬか漬けの糠味噌1gには、乳酸菌が8~10億個もいるのです。
味噌には5000万~1億の微生物がいます。
こうした日本を代表する乳酸菌を利用した酵素は実に素晴らしい働きをしているのです。
糖質ならブドウ糖、脂肪なら脂肪酸というように非常に細かく分解してくれます。
そのために消化が楽になり、体内の潜在酵素は減らずにすむのです。
また腸内腐敗も少なくなり、便秘解消にもなります
4・独特の臭いが特色
発酵食品が持つ独特のにおいは、微生物の代謝によって生まれます。
微生物といっても生き物ですから、
「栄養を摂り入れては体内で分解し、排出する」という基本は同じ。
この排出されたものが独特のにおいを発し、元の食品のにおいと相まって、
「発酵食品のにおい」となるわけです。
くさいものもあれば、かつお節やパンのように心地よい香りがするものもあります。
日本の食品で1番臭いものといえば、そうです、焼きたてのくさや。
塩水に魚の内臓などを入れて発酵させたくさや液に、
ムロアジやトビウオなどを数時間漬けて天日干しした干物で、
肥だめのような悪臭がするといいます。
2番目に臭いのが、鮒鮓。酸っぱくて生臭いそうです。
見事、世界ランキング1位に輝いたのは、
スウェーデンの塩水漬けニシンの缶詰シュール・ストレミングの開けたての臭い。
これは缶詰の中で発酵が進むので、熟成が進んだものは発生したガスで缶が膨張し、
爆発寸前だといいます。
世界の臭い発酵食品ランキングTOP5
5位:くさや
4位:キビヤック
3位:エピキュアーチーズ
2位:ホンオフェ
1位:シュールストレミング
発酵食品は臭いから苦手と感じて、
食べる前から嫌いになっている方も少なくありません。
しかし、発酵食品は優れた健康効果があることもまた事実。
独特の匂いが発生する過程で栄養価がUPし、
腸内環境を整える食品に変わっているのです。
微生物の働きによって、発酵すると発酵前の食品とは
味もニオイも栄養価も変化します。
発酵によってそもそも含まれていた栄養素が増えたり、
新たな栄養素が生成されたりするのです。
ですから臭いだけで食わず嫌いにならずに一度口にしてみることをおすすめします。
発酵食品は臭いイメージが強いですが、
独特の匂いが発生する過程で栄養素がUPしています。
そう考えると世界のとても臭い発酵食品にも挑戦してみたくなりませんか?
臭いからといって敬遠せず、
栄養パワーの強い発酵食品を積極的に食事に取り入れていきましょう。