これまで人工甘味料について書いてきました。
かなり危険性もあり、それ以外なら大丈夫だと思ったら大間違いです。
それは天然甘味料とうたう
「高フルクトース・コーンシロップ」、つまり異性化糖です。
1970年から増加の一途ですが、天然と思ったら大間違いです。
主にブドウ糖からなるコーンシロップ(トウモロコシ)を、
酵素かアルカリによって異性化した果糖とブドウ糖を主成分とする糖です。
日本の食品の原材料名では、「果糖ブドウ糖液糖」と表記されています。
デンプンは主な穀物の炭水化物(糖分)で、
デンプンは複数のブドウ糖が結合したものですが、
ブドウ糖をより甘味の強い果糖に異性化させて、甘味を増すことができます。
ジャガイモやサツマイモなどのデンプンを異性化させることもできます。
1970年代後半より、砂糖の代わりを担ってきた主要な甘味料です。
甘さをショ糖と同等に調整した果糖55%、ブドウ糖42%のHFCS 55が、
ソフトドリンクに使用されるなど、最も普及しています。
1970年代後半には、クロマトグラフィー果糖濃縮技術の出現で
異性化糖の大量生産を可能とし、急速に普及し、
異性化糖の消費が増加していきましたので、
従来の砂糖の消費を減少させてしまいます。
アメリカでの一人当たり消費量は、1970年代に
砂糖46.2キログラム・異性化糖0.2キログラムが、
2000年代には砂糖28.9キログラム・異性化糖29.8キログラムとなっています。
問題は、砂糖と共に、
人類に大量の果糖を消費させており健康への影響が懸念されています。
異性化糖製品は日本農林規格 (JAS) で、以下のように制定されています。
1・ブドウ糖果糖液糖
果糖含有率(糖のうちの果糖の割合)が 50 % 未満のもの。
2・果糖ブドウ糖液糖
果糖含有率が 50 % 以上 90 % 未満のもの。
3・高果糖液糖
果糖含有率が 90 % 以上のもの。
4・砂糖混合異性化液糖
上記の液糖に 10 % 以上の砂糖を加えたもの。
その液糖がブドウ糖果糖液糖であれば、砂糖混合ブドウ糖果糖液糖となります。
デンプンから異性化糖を生成するには、
3回の酵素反応と精製、濃縮が必要。
一方、砂糖はビートやサトウキビから抽出、精製して作られています。