新型コロナウイルスが流行して3年になります。
昨今では第7波が日本中を襲い、
外食、宿泊業はお盆休みを前に大打撃を受けています。
新型コロナウイルスはいうまでもなくインフルエンザであり、風邪の一種です。
風邪への対応は、修道院では多くのハーブを用いた療法が
2000年間に蓄積されています。
さて、まず風邪で一番用いられるのは、カモミールです。
皮膚を様々な刺激から守り、膀胱の炎症や気管支の炎症などを和らげてくれます。
カモミールティーの蒸気を吸入すると、花粉症や鼻づまりの症状が軽くなります。
カモミールには体内の平滑筋という筋肉の組織を落ち着かせる作用があり、
腹痛や胃痙攣、女性の生理痛などを和らげる効能があります。
胃の粘膜を修復して丈夫にし、消化機能を正常な状態に整えてくれます。
過敏性腸症候群や胃潰瘍などストレスからくる症状にもとても効果的です。
また、ロシアでは、国花となっています。
古代バビロニアやヨーロッパ各地で、伝統的に薬用植物の一つとして広く使われ、
畑のミルクと言われています。
精油は主に薬用にされ、化粧水にも利用されています。
花を乾燥させたものを煎じて、消炎や発汗の民間薬として服用されたり、
ハーブティーにして飲まれるほか、入浴剤、ポプリにも使われています。
睡眠は健康を維持するための重要な要素の1つですが、
カモミールはお茶とともに睡眠を改善するための錠剤としても幅広くされています。
今から4千年以上前のバビロニアで既に薬草として用いられていたと言われ、
ヨーロッパで最も歴史のある民間薬とされています。
安全で効果的なハーブとして、古くからヨーロッパ、アラビアで利用されています。
中世までは特にフランスなどで薬草として用いられ、
健胃・発汗・消炎作用があるとして、婦人病などに用いられてきました。
ハーブ処方の古典『バンクスの本草書』には、肝臓の痛み、
頭痛、偏頭痛などに効能があり、ワインと共に飲むと良いと書かれています。
なお、カモミールに含まれるルテオリン及び赤ワインに含まれる
プロシアニジンには、どちらもエンドセリンの阻害作用が存在しています。
フランスでは薬草といえばカモミールというほどよく知られ、
スイスやドイツでも風邪、頭痛、下痢などにハーブティーに用いられるほど、
よく知られたハーブです。
5 - 6月の開花期に、花を摘み取って陰干ししたものをカミツレ花と呼んでいます。
民間療法では、風邪の初期症状や下痢止め、胃腸炎などに、
カミツレ花1日量10 - 15グラムを600 ㏄ほどの水で半量になるまで煎じて、
食間3回に分けて分服する用法が知られています。
駆風や体温を温めるには、カップにカミツレ花5グラムほどを入れて、
ティーとして飲用することが知られます。
また、浴湯料として、茎葉か花を布袋に入れて風呂に入れると、
疲労回復、リウマチ、神経痛、腰痛に役立つと考えられています。
カモミールの花言葉は、「苦難の中の力」、「逆行に耐える」など。